「恋人の聖地」満奇洞で愛深めて 新見市、デート向け空間を演出

満奇洞の入り口に置かれたベンチと足元を彩るハート。近く撮影用スタンドも導入される

 新見市は、鍾乳洞・満奇洞(岡山県天然記念物、同市豊永赤馬)で「恋人の聖地」としての魅力アップに取り組んでいる。入り口に新たに2人がけベンチを置き、足元の路面に赤いハートをあしらってデート向けの空間を演出したほか、セルフタイマー撮影用のスタンドも13日に設ける予定。カップルにアピールし、入洞者増につなげる狙い。

 恋人の聖地は、NPO法人地域活性化支援センター(静岡県)がプロポーズにふさわしいロマンチックなスポットを全国207カ所で選定。同洞はライトアップされた地底湖「恋人の泉」があり、湖近くの鍾乳石がハート形に見えることから、2019年10月に選ばれた。備中地域では唯一の聖地。

 ベンチ(長さ1.1メートル)と足元のハート(縦0.7メートル、横0.8メートル)は昨秋に導入した。ベンチは、恋が色あせないようにと退色しにくくした素材を使っており、背もたれ部分に聖地のプレートを埋め込んでいる。

 ハートはセメントなどの舗装材に色を付けて表現したもので、2人の仲がより“強固”になることを応援する気持ちも込めている。

 スタンドからはベンチとハートの両方を写真に収められるようにし、新たなフォトスポットにしたい考えだ。

 同法人主催の人気企画で、聖地で撮影した幸せあふれる写真を募集する「バレンタインフォトコンテスト」も開催(3月3日まで)されており、市商工観光課は「聖地ムードの高まった満奇洞に来て、2人の記念写真を撮るなど楽しい時間を過ごしてほしい。恋の成就を願う人たちも足を運んでもらえれば」としている。

ライトアップされた「恋人の泉」(奥)の手前にある鍾乳石がハート形に見えるとして人気

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