学生の7割「結婚後は共働き」 現役大学生が口にする将来への不安、「並の生活」の希求

結婚後に共働きを希望する学生が7割――。就活情報サイト「マイナビ」が、2025年卒業予定の大学生・大学院生に実施した調査の結果だ。16年に調査を開始してから過去最高の割合だった。

J-CASTニュースBizが取材した現役大学生も、全員、結婚後の共働きを望む。その胸の内を明かしてもらった。

一方の収入だけでは生活できない

マイナビは2024年1月25日、25年卒業予定の大学生・大学院生2337人を対象に調査した「大学生のライフスタイル」の結果を発表した。23年11月28日~12月25日に調査したものだ。

結婚後に共働きを希望する学生は70.0%。男女別でみると男性は64.1%、女性は73.5%だった。「一方の収入だけでは生活できない」(14.8%)という理由が最も多く、次いで「それぞれ自分の仕事を持っていることが自然だと思う」(12.5%)だった。「将来に備えて貯金がしたい」「一方の収入に頼るのはリスクがある」という意見もあった。

J-CASTニュースBizが取材した、名古屋市の大学に通う3年生の女性(21)は、共働きを希望している。「相手に任せるのは申し訳ない」「物価高騰や不況もあり、片方の収入では並の生活は出来ないと感じる」との理由だ。

「並の生活」に必要な年収は「見当がつかないが、年収600~700万くらい」と推測している。家族で月に3~4回外食したり、子どもが私立高校や私立大学、個別指導塾に通えたり、夫婦で1台ずつ自動車を所有したりするなどの例を挙げた。

「離婚しても...」「キャリア積む」

岡山県内の大学3年生の女性(22)は、結婚願望はないものの共働きは希望している。お互いに同額を出し合って生活費にしたいという。「働かない側がいるとすると、将来離婚したときに生きていくのが難しくなる」との理由だ。

「小学生の頃から共働きがいいと思っていました。母が専業主婦で、自分は母と違って外で働きたいと思ったからです」

以前、日本で専業主婦が多いかについて書かれた本や、貧困に関する本を読み、影響を受けた。「いつでも離婚できるくらいの経済力を持っておかないといけないと思うようになりました」。

東京都内の大学に通う、現在3年生の女性(21)も、同じく共働きを望んでいる。「自らのキャリアを終わらせないため。相手にも、キャリアを積みまだ見ぬ世界を追い求めて欲しいから。金銭的にも2人で働けば倍になる」と考えている。

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