チヌの調理法やおいしさ知って 倉敷で教室、刺し身やなめろう

チヌの三枚おろしに挑戦する参加者

 チヌ(クロダイ)の調理法やおいしさを知ってもらう料理教室が12日、倉敷市水島北幸町の水島公民館で開かれた。養殖ノリなどがチヌに食べられる食害が深刻化する中、食材として消費拡大を図り、被害を減らす狙い。

 中国四国地方環境事務所と水島地域環境再生財団が主催し、市内外の高校生や親子ら19人が参加。地魚の消費拡大を目指す官民団体「岡山水産物流通促進協議会」(通称・おかとと)の森下倫年会長(71)を講師に迎えた。

 参加者はチヌを三枚におろし、皮を取り除いて切り分けるこつを教わった後、役割分担しながら調理。刺し身、シソやミョウガを交ぜたみそ味のなめろう、切り身を揚げてコッペパンに挟んだベトナム風サンドイッチなど4品が出来上がり、味わった。

 総社高2年の女子生徒(17)は「いろいろなメニューに挑戦でき楽しかった。自宅でも作ってみたい」と話していた。

 同事務所によると、チヌはかつて岡山県でよく食べられていたが、養殖マダイなどに押されて価格が下がり漁獲量が減った。そのため県沿岸部では、30年ほど前からチヌによるノリやカキの食害が問題となっている。

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