気になる“熟年離婚”のその後…元夫婦たちの末路 #6「元妻が“変化”して…」

熟年離婚を選ぶ人は、人生の区切りで離婚を思い立ったり「その日」を待ち望んで準備を続けていたり、事情は本当に人それぞれです。

問題なのは離婚後の生活で、生活費や住むところ、両親との関係など、結婚していたら直面することのなかった現実が襲ってきます。

熟年離婚したそれから後、元夫婦たちはどんな人生を送っているのか、お伝えします。

「私の実家と折り合いが悪くなり、妻とは離婚しました。

昔から母と元妻は気が合わず、娘が産まれてからは育児に口を出す母に妻がキレて実家に行かない状態が続いたり、娘が私の実家に遊びに行くのを止めて母の悪口を吹き込んだり、思い出せば私にとってはずっと消えない悩みでした。

それでも、一人娘を大事に育ててパートで仕事もがんばってくれて、私としては、元妻には感謝しています。

離婚したのは母が元妻に老後の面倒をみることを強制したからで、元妻は『離婚したくなければ実家と縁を切ってほしい』と言い出し、さすがにその決断はできず、仕方なく離婚に同意しました。

娘が就職して家を出てしまえば、元妻にとってはこれ以上の辛抱は意味がなかったのだろうと思います。

元妻はその後、市外にある自分の実家に戻り、今もたまにLINEや電話でやり取りをしています。

離婚はしても娘の親であることには変わらず、話題は娘のことが中心ですが、変わったのは元妻の様子。

離婚後は私の実家についてはいっさい話さなくなったのですが、自分の実家で楽しく暮らせているようで、声は明るいし以前のように私を責めることもなく、穏やかに話ができています。

娘が帰省したら3人でご飯を食べに行こうなんて話も出て、元妻にとって私の実家がどれほどストレスだったのか、今になって実感しています。

離婚してから私との状態が良くなった元妻と話していると、何ともいえない複雑な気持ちになりますね……」(男性/49歳/人事)

離婚後に元気になった元配偶者を見ると、結婚生活の負担の大きさを想像して気が滅入る、というケースはよくあります。

離婚の原因が自分たちではなくそのほかにあるとなおさら、「今頃うまくいっている自分たち」を実感すると複雑な思いがしますよね。

それでも、子どもがいてストレスのない関わりができているのであれば、ふたりの仲が悪いよりはずっといいともいえます。

どんな状態が正解になるのかは、本当に人それぞれです。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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