冬キャンプギアの舞台裏!意表を突いたギアが爆誕した理由とは?

今回は、「こんなギアがあったらいいな」という、ユーザーの願いをかなえたアイテムをピックアップ。
メーカーの人に製品開発の舞台裏も教えてもらったぞ!

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ガラス繊維が氷を捉えるから坂道でも転びにくい

〈モンベル〉ネージュウォーカー Men's(2万1560円)
第二世代アイスグリッパー搭載モデル。中綿シンサレートを封入した防水・防寒シューズ。
防水透湿素材で足を包む構造なので雪を防ぎつつ湿気を効率よく放出する。
カラーはブラウン。24〜29cmで0.5cm刻み。女性用もある(22〜26cm)。

〈モンベル〉フロストウォーカー Men's(2万460円)
第二世代アイスグリッパー搭載モデル。
凍結した坂道でも安定した歩行を叶えてくれる防水ローカットシューズで雪道の通勤や旅行に使いやすい。
シンサレートを封入し、見た目以上にあたたかい。
カラーはブラック。24〜29cmで0.5cm刻み。

スキー旅行や雪中キャンプでヒヤッとするのが圧雪された路面を歩いているとき。
これを解決するためにモンベルが開発したのがアイスグリッパーという雪道で滑りにくいソールだ。

スタッドレスタイヤ同様、水の膜を取り除く構造が滑りにくさを生むのだが、「どのような素材を使うか、太さや長さをどうするか。効果的に水を排出するパターンはどれか、選定に苦労しました」と狩野さん。
今期はガラス繊維が氷を捉え、よりグリップ力が高まっている!

【メーカの声】モンベル 広報部・狩野剛史さん
踏み固められた雪道でも安心して歩けるブーツが欲しいというニーズから開発がスタート。
ガラス繊維をラバーに練り込んだ第二世代を採用したブーツも登場しました!

焚き火テーブルの下が使えるとめちゃ快適

〈ユニフレーム〉焚き火テーブル レッグラック(2750円)

「焚き火テーブル」の内側の脚に差し込むことで天板の下にも棚ができるアイデア製品。
ステンレスに特殊エンボス加工を施しており、こちらも汚れ、熱に強い。分散耐荷重2kg。

「焚き火テーブルの天面だけだとスペースが少し足りないというユーザーの声は届いていましたし、私たちも複数使いしていました。
2段にすれば空間が無駄にならないし、ソロなら1台ですむのではと開発したんです」と教えてくれたのは新越ワークスの横田さん。

金属同士のこすれ音対策に樹脂パーツを採用したためラックはほんの少し前上がり。
この微妙な角度を決めるのに苦心したそうだ。
樹脂パーツはいずれ交換できるようネジ式なのもユニフレームらしい。

「焚き火テーブル」の裏にピタッと収まるのでいつもの収納ケースにいっしょに入れられる。

__【メーカの声】新越ワークス 広報担当・横田直之さん
__脚と天板、どちらも金属だと、こすれて不快な音が出たので樹脂パーツを追加しました。
ただ、樹脂だと摩耗したり荷重によって傾きます。そこでほんの少し手前を上向きにしています。

危険な改造をストップ!正しく調理できるストーブに

〈アラジン〉ブルーフレームクッカー(4万9500円)

伝統の青い炎はそのままに、煮炊き性能も装備。
取り外し可能な汁受けが付いていて、万一噴きこぼれても手入れは簡単。
屋内専用だが専用テント内で使用可。対震自動消火装置付き。
■暖房出力2.4kW、重量8kg、サイズφ42.6×H47.7cm。

「ブルーフレームヒーターを調理向きに改造している方がいますが、単純に外筒を短くしても煙突効果が弱く、黄色い炎が混じって危険。
ユーザーの要望と課題をクリアし、安全面にも配慮した製品を」と開発の経緯を教えてくれた日本エー・アイ・シーの高橋さん。

筒を短くしながらも内径と絞りの傾斜角度を最適化することで燃焼性能、青い炎との両立を実現させた。
きれいな青い炎はムラなく気化された灯油が十分な酸素を取り込んでいる証。

筒上部を絞り、空気の流速を上げることで天板温度は400℃に達するほど熱が集中。
また、鍋を載せたときに空気の流れを妨げないような天板の穴の形状とゴトクの高さにもなっている。
暖房にも調理に適したストーブとなった。技術の塊なのだ。

【メーカの声】日本エー・アイ・シー企画本部 商品戦略課 高橋弘真さん
コンパクト化したので煙突効果が下がり燃焼量は落ちましたが、筒上部を絞ることで従来モデルよりも熱が上部に集中。
熱のロスが減り、調理性能が上がっています。

出典/ガルビィ2024年1月号

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