「Windows 12」は2025年以降、マイクロソフトが示唆。年内はWindows 11に“高度なAI統合”か

Image:mundissima/Shutterstock.com

2024年内に「Windowsの次期バージョン」(Windows 12)が登場するとの噂が相次ぎ、クアルコムCEOもそれを裏付ける発言をしていた

しかし、マイクロソフトはWindowsの次期大型アップデートが「Windows 11 バージョン24H2」だと発表。つまり「Windows 12」は年内に出ないと示唆している。

マイクロソフトはSudo for Windows(被管理者権限で開いたターミナルを一時的に管理者に昇格するコマンド)を発表するブログ記事で「Windows 11バージョン24H2が今年の年次機能アップデート」になると明かしている。

実際、Dev/Canaryチャンネル向けに配信されたビルド26052以降では、「設定」>「システム」>「バージョン情報」で確認できるバージョン番号が「24H2」となっている。

Image:Windows Latest

さらに同社は「Windows 11は、暦年の下半期にリリースされる年次機能更新のペースを続ける」と付け加え、今後もWindows 11のアップデートに注力すると仄めかしている。

次期Windows大型アップデートの開発コード名は「Hudson Valley」であり、初期版はWindows Insider Canaryチャネルでテスト中だ。これが最終的にはWindows 12と呼ばれると噂されてきたがに落ち着くようだ。

Windowsの次期バージョン名が「Windows 12」でなかったとしても、重要な新機能や変更がないと決まったわけではない。OSの名称やブランドはマーケティングチームが決めるものであり、機能とは切り分けて考える必要がある。実際、Windows 11も名前はそのままに、生成AI機能の「Windows Copilot」を統合している

次期Hudson Valley(Windows 11 24H2)の主眼は、OS全体に織り込まれる次世代AI体験になる見通しだ。具体的にはAIを搭載したWindowsシェルと「高度なCopilot」の導入にあるというが、クアルコムの「Snapdragon X Elite」など高性能なNPUを搭載したPCだけ利用可能になるのかもしれない。

もともと「Windows 12」は、Windows 11 24H2とは別物であり、2025年以降に実現するかもしれないとの噂話もあった。たとえば昨年秋、Windows Latestは、同社が教育市場でChromebookに対抗するため、ChromeOSのようなウェブに重きを置く亜種に取り組んでいると報じたことがある。

同様の噂は、やはりWindows Centralが別の情報源から伝えていた。そちらは様々な市場向けエディションを用意しやすい「CorePC」構想に基づくと述べていたが、本格的なWindowsの変革は来年以降となる可能性が高そうだ。

© 株式会社 音元出版