今季のサイ・ヤング賞候補 ナ・リーグは千賀と山本も選出される

日本時間2月13日、MLB公式サイトでは5人の記者が今季のサイ・ヤング賞候補を選出する特集記事を公開した。5人の記者は、ア・リーグから1人、ナ・リーグから1人、そしてリーグを問わず「ダークホース」を1人選出。昨季のア・リーグの受賞者、ゲリット・コール(ヤンキース)は選ばれたが、ナ・リーグの受賞者、ブレイク・スネルは現在FAのため、選出から漏れた。また、ナ・リーグは千賀滉大(メッツ)と山本由伸(ドジャース)も選ばれている。

ブライアン・マーフィー記者は、ナ・リーグのサイ・ヤング賞候補として千賀を選出。「お化けは実在するのか。それについて議論の余地はある。しかし、千賀のお化けフォークはどうだろう。あれは本物だ。千賀はルーキーシーズンにお化けフォークで被打率.110、奪三振率58.5%(188打席で110三振)という驚異的な数字をマーク。この有名なボールに平均96マイルの速球と、データ上では最も有効な球種であったカッターを組み合わせた。これらの球種のおかげで、最終14先発では防御率2.44、被OPS.595を記録。その3ヶ月のあいだに千賀より優れた成績を残したナ・リーグの投手はスネルとローガン・ウェブしかいなかった」と昨季後半戦の活躍を根拠に挙げた。

一方、デービッド・アドラー記者は山本を選出。「1試合もメジャーで投げたことがないことを誰が気にするだろうか。ドジャースは山本にサイ・ヤング賞クラスの投手並みの年俸を支払っているが、それは山本がサイ・ヤング賞クラスの投手であることを知っているからだ。彼は日本版のサイ・ヤング賞である沢村賞を3年連続で受賞し、25歳という全盛期でメジャーにやってくる。メジャーのエース級の実力を持っていることは昨年のワールド・ベースボール・クラシックで証明済みだ。昨季メッツで千賀がサイ・ヤング賞候補になったように、山本が同様の活躍を見せる可能性は十分にある。そして、千賀よりも山本のほうが優れた投手なのだ」と山本がエース級の実力を有していることを強調した。

5人の記者が選んだサイ・ヤング賞候補は以下の通り。なお、「ダークホース」はサイ・ヤング賞の受賞経験がなく、昨季のサイ・ヤング賞投票で1ポイントも獲得しておらず、2021年と2022年の投票でもトップ5以内に入っていない投手のなかから選ばれている。

◆サラ・ラングス記者
ア・リーグ:パブロ・ロペス(ツインズ)
ナ・リーグ:ローガン・ウェブ(ジャイアンツ)
ダークホース:タイラー・グラスノー(ドジャース)

◆トーマス・ハリガン記者
ア・リーグ:ゲリット・コール(ヤンキース)
ナ・リーグ:ザック・ウィーラー(フィリーズ)
ダークホース:マイケル・キング(パドレス)

◆マイク・ペトリエロ記者
ア・リーグ:タリック・スクーバル(タイガース)
ナ・リーグ:スペンサー・ストライダー(ブレーブス)
ダークホース:ボビー・ミラー(ドジャース)

◆ブライアン・マーフィー記者
ア・リーグ:コービン・バーンズ(オリオールズ)
ナ・リーグ:千賀滉大(メッツ)
ダークホース:コール・ラガンス(ロイヤルズ)

◆デービッド・アドラー記者
ア・リーグ:ジョージ・カービー(マリナーズ)
ナ・リーグ:山本由伸(ドジャース)
ダークホース:ヘスス・ルザード(マーリンズ)

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