「こういうご時世であんまり言いづらいんですけど...」 博多華丸・大吉、3万4000人イベント成功で見せた「愛社精神」

人気お笑いコンビ「博多華丸・大吉」の大吉さんが2024年2月10日、福岡ペイペイドーム(福岡市中央区)で開かれた自らの冠イベント「博多華丸・大吉 presents 華大どんたく supprtedバイ 洋服の青山」後、報道陣に対して「愛社精神」をのぞかせる一幕があった。

「こんなにタレントさんが揃ってて。実は来てない人もたくさんいるっていうのが恐ろしい」

「華丸・大吉」は1990年5月に結成し、結成33周年を迎えた人気コンビだ。福岡吉本の第1期生としてデビューし、福岡で活動したのち2005年に東京に移籍。博多弁を使った軽妙な漫才で人気を博している。

「華大どんたく」は、「愛と人脈の総力戦」をサブタイトルに、地元・福岡と華大の33年にわたる芸能活動を支えてくれた全ての人への愛を込めたという大型イベントだ。

開幕宣言では、シークレットゲストの明石家さんまさんが登場。白い帽子と赤いジャケット、白いスカートを着たさんまさんに会場が盛り上がる中、コールアンドレスポンスで3万4000人(主催者発表)の観客を盛り上げた。

「俺の歴代のマネジャーがよしもと福岡の人間だったから、華大の苦労やエピソードは聞いてたからなあ」などと華大の2人にねぎらいの言葉とエールを送り、スターターピストルを手に午後の部一番となる「どんたく大運動会」の号砲を鳴らした。

ネタや「大運動会」、大喜利に「リクエストアワー」など幅広いステージで盛り上がったイベントのエンディングでは、出演者全員で「明日があるさ」を歌った。

終盤には、福岡吉本で同期だったピン芸人の田中健二さん(22年に「ケン坊田中」から改名)もステージ中央に登場。「始めて33年 とうとうドームで冠公演 ここまで来た ここまで来た 皆さんに感謝です」と替え歌でイベント成功を祝った。

「千鳥」や「かまいたち」など48組80人の人気芸人が一斉に集い、大いに盛り上がった「華大どんたく」。イベント終了後の囲み取材で感想を求められた大吉さんは、「やっぱ改めて、すごい会社だなと思いましたね。トップバッターから最後まで、こんなにタレントさんが揃ってて。実は来てない人もたくさんいるっていうのが恐ろしい。今日もNGK(なんばグランド花月=大阪市中央区)とかルミネ(ルミネtheよしもと=東京都新宿区)はやってるわけで」と吉本芸人の層の厚さに触れた。

その上で「こういうご時世であんまり言いづらいんですけど...。改めて愛社精神というか、この会社にいて良かったなと思いました」と語った大吉さんは、ダウンタウン・松本人志さんの性的スキャンダルをめぐる対応について、吉本興業に逆風が吹く中でのイベント成功に感無量の様子だった。

一方、華丸さんは「無事、怪我なくやり遂げられたんじゃないかなというのが一番ホッとしてますね」と安心した表情を見せ、「自分らでもイジって『同期だ』とか『50代だ』とか言ってましたけど、満身創痍で。みんなも舞台が大きくてお客さんがいっぱいいると、いい意味でムキになって運動会と向き合ってたんで。その姿が子どもの時に頑張るお父さんを見ていた感じもあって。それをずっと頑張ってきた仲間たちとやったっていうのが印象に残っています」とイベントを全力で盛り上げられたと振り返った。

「『さんまさんが来てもらわないとチケット売れないと思います』って」

さんまさんについて問われた大吉さんは「福岡ドームってお話だったので、僕らより下の世代の芸人さんで埋まるとは思えなかったんで。『やるからには総力戦で行きたいです』というお話をして、『さんまさんがきてもらわないとチケット売れないと思います』って。ぶっちゃけチケットがすぐ売れちゃったんで、さんまさんを隠して......」と冗談めかした。

「本当は大阪の舞台が入っていたのを、強引に。さんまさんの力でスケジュールを空けてくれたと聞いているので、本当に感謝しています」と感謝を語り、「なかなか生のさんまさんは見る機会がないと思うので、集まってくれたお客さんは喜んでくれたと思います」とした。

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