『世界一受けたい』演奏を酷評されたピアニストが口にした言葉が…報道局解説委員が感動したアニメの1シーン語る

古今東西の名物講師が登場し自ら“使える学問”を講義する『世界一受けたい授業』が10日に放送された。『各界の知識人が教える!大人に刺さるアニメに学ぶ“人生の大切なこと”』という講義では、俳優・医師・学者など各界の知識人が日本のアニメから学んだ人生の教訓を語った。

『日本のアニメ』は、国内のサブスクリプションサービスで最も見られているジャンル。専門家は、子どもだけでなく大人もアニメを見るようになった理由として、「最初から大人をターゲットにした作品がたくさん作られるようになった」とも付け加えた。

番組では様々な芸能人や知識人に対して、それぞれが刺さったアニメ作品とその理由についてインタビューを行った。日本テレビ解説委員の小栗泉が「絶対、見てほしい!」と力説したのは、少年が様々な人との出会いを経て、ジャズプレイヤーとして成長していく様子を描いた『BLUE GIANT』という作品。小栗は印象的なシーンとして、登場人物の才能あるピアニストがジャズクラブの支配人に演奏を聞いてもらうシーンを挙げた。演奏を聞いた支配人は『君のピアノは、つまらない』とピアニストを酷評。しかし、そのピアニストは帰り道に『そこまで言ってくれるか?』『あの人、いい人だな…』と歯を食いしばりながら口にした。

このシーンに、小栗は「上には上がいるし、なかなかそんな夢なんてつかめるもんじゃないし、めちゃくちゃ傷つく。だけど、その先にもう1歩行きたいって思った時に人からの厳しい言葉っていうのも素直に受け止められるし、それでまたひとつ階段上がれる。本当に我を忘れる努力っていうのは、してみたいなって思いました」と感銘を受けたことを明かした。

俳優でタレントの影山優佳が「みんなそれぞれが自分の中で葛藤する、自分との闘いっていう。大好きですね」と語った作品は、少年時代、2人で宇宙へ行こうと誓い合った兄弟の人生をテーマにした名作『宇宙兄弟』。影山は感銘を受けたポイントとして、夢をかなえて宇宙飛行士になった弟・ヒビトを追い、サラリーマンだった兄のムッタが宇宙飛行士試験に挑む場面を取り上げた。最終試験では、5人の受験者のうち2人の通過者を受験者の総意で決めることが求められるが、ムッタはジャンケンでの選考を提案。

このシーンに影山は「(試験を)楽しい思い出で終わらせたくて、ジャンケンで提案したんだろうなっていうのがその瞬間にわかって。その5人が、誰が選ばれてもうれしいって心の底からリスペクトしてないと生まれない発想。仲間のいいところを“いい”とちゃんと伝えられるところが、かっこいいなって」と、ムッタの考え方が刺さったそうだ。

そんな『宇宙兄弟』は、ストーリーを元にしたビジネス本が出版されているそうで、自己分析やチームワークのリアルな描写がビジネスにも役立てられているという。堺正章校長は「アニメやマンガからビジネス本が出版されるというのは、まさに大人に刺さる証拠といいますか」とコメント。専門家もその発言に同意し、その他の作品を用いた英会話やコミュニケーションの参考書も出版されていると紹介した。

【TVer】最新話を無料配信中!

写真提供:(C)日テレ

© 株式会社 日テレ アックスオン