Nora Buli Gwladys Fouche
[オスロ 12日 ロイター] - ノルウェー国家安全保障局のトップは12日、欧州各国が同国エネルギーへの依存を高める中、国内エネルギー施設に対する攻撃リスクが高まっているとの見方を示した。
ノルウェーは2022年にロシアを抜いて欧州への天然ガス最大供給国となった。
国家安全保障局のラース・クリスチャン・アーモット局長はロイターとのインタビューで「欧州がノルウェー産ガスへの依存を高めていることは明らかで、その状況を懸念している」と述べ、「依存度が高まれば脅威とリスクも高まる」と指摘した。
中東情勢の悪化により石油市場が混乱すれば、ノルウェー産の石油やガスに対する欧州の依存度はさらに高まる可能性があると語った。
また、国家公安警察(PST)トップは昨年10月にフィンランドとエストニア間のガス輸送に使うバルト海の海底パイプラインなどに損傷が見つかった問題について、破壊工作のリスクに警鐘を鳴らす衝撃的な出来事だったとし、ノルウェーでも多くの人の関心を集めたと説明した。
フィンランド警察は、損傷原因は船舶のいかりによるものとみられるとし、中国籍貨物船の関与を疑っているが、事故か故意かは不明としている。スウェーデンとエストニアを結ぶケーブルとロシアのケーブルにも同じ時期に損傷が見つかった。