首里城火災で燃え残った柱や梁、三線に生まれ変わる 「うるま屋」が22丁制作 収益の一部を寄付 玉城デニー知事にも贈呈

沖縄県の玉城デニー知事(右から2人目)に三線を手渡す「沖縄三線うるま屋」の新里紹栄代表(中央)ら=13日、県庁

 沖縄県うるま市の三線店「沖縄三線うるま屋」の新里紹栄代表は13日、県庁に玉城デニー知事を訪ね、首里城女官居室の木材で作った三線を贈呈した。

 三線の棹には、2019年の首里城火災で焼失を免れた女官居室の柱や梁(はり)などを活用している。新里代表が県建築士会を通じて木材を受け取り、県内の職人が1本ずつ削って22丁制作した。三線を販売した収益の一部は首里城未来基金に寄付した。

 新里代表は「首里城は県民の後ろ盾。力を合わせて復活させたい。歌のあるところに戦はない、喜びがある。ぜひいろんな方々に弾いてほしい」と、再建と平和への思いを託した。

 玉城知事は「世界のウチナーンチュの願いである再建とともに、三線の音色が世界に響くよう取り組みたい」と感謝した。

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