バスケ女子日本代表が“OQT格付け”唯一の2ランクアップ…特異スタイル好評、一方で中国代表は評価下落

国際バスケットボール連盟(FIBA)は2月12日、パリ2024オリンピック出場権を獲得した12カ国のパワーランキングを公開した。

女子バスケは、開催国枠のフランスとワールドカップを制したアメリカを除いた残り10の出場枠を巡って、2月8日から11日にかけて4カ国が4グループに分かれて行われる世界最終予選(OQT)を実施。東京2020オリンピック銀メダリストの日本代表(FIBAランキング9位)は、スペイン(4位)、ハンガリー(19位)、カナダ(5位)と同組になったものの、“死の組”とも呼ばれた厳しいグループを2勝1敗で突破。3大会連続6度目の五輪出場を決めた。

OQT直前に公開されていたパワーランキング第1弾で、日本はスペイン、カナダに続く「8位」に格付けされていたが、OQTの結果を受けたパワーランキング第2弾では「6位」に浮上。評価対象となった五輪出場12カ国のなかでは、唯一の複数ランクアップの評価を受けたチームとなった。

FIBA公式サイトは、「(第2戦で)ハンガリーに敗れたとはいえ、東京五輪のような目覚ましい活躍を見せられるような方向に向かっているのかどうかが話題になっている。スペインとカナダを破ったことは素晴らしい偉業であり、そのシュート、スペーシング、トランジションゲームで、彼女たちは常に得点を積み重ねていくだろう。そのユニークなスタイルで見る者を楽しませてくれる日本代表の存在は、女子バスケットボールの振興にもつながるだろう」と、特異なスタイルで結果を残した日本代表を評価。

また、ハンガリー開催のラウンドMVPに輝いた山本麻衣(トヨタ自動車アンテロープス)の活躍について、「新しい主役である彼女は、大神雄子(現トヨタ自動車アンテロープスHC)や渡嘉敷来夢(ENEOSサンフラワーズ)といった先人たちの後を継ぐ次世代のバスケットボール選手だ」と賛辞を並べつつ、「今大会では日本の6選手が2桁得点を記録した。なぜ日本が危険なチームなのか、そして女子バスケファンにとって追いかける価値があるかを示している」ともコメント。山本以外にも馬瓜エブリン、林咲希、宮崎早織、髙田真希、赤穂ひまわりといった面々が2ケタ得点をマークしていた点に触れ、そのチームスタイルを評価した。

なお、今回のパワーランキング1位は不動のアメリカ。続いてベルギー、フランス、オーストラリアがそれぞれ1ランクアップで続き、5位に3ランクダウンの中国がランクイン。今回のOQTを通して“最も評価を下げたチーム”となってしまった中国については、OQT第2戦・フランス代表戦で大敗(50-82)したことが注目され、「フランス戦で素顔を見せたのはリー モンだけだった。中国のバックコートは心配なほど非力で、トップクラスのガードなしでパリの表彰台に上がれるかどうか大いに疑問」と、その試合内容が低調だったことを指摘されている。

今回発表されたパワーランキングの一覧は以下の通り。

■ パリ五輪出場12カ国のパワーランキング
1位 アメリカ(=)
2位 ベルギー(+1)
3位 フランス(+1)
4位 オーストラリア(+1)
5位 中国(-3)
6位 日本(+2)
7位 スペイン(-1)
8位 ドイツ(+1)
9位 カナダ(-2)
10位 セルビア(=)
11位 ナイジェリア(+1)
12位 プエルトリコ(-1)
※(カッコ)内はパワーランキング第1弾からの順位変動

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