犬は人のように言葉を話すことはできません。愛犬が緊張をしていることに飼い主さんが気がついてあげることはストレスケアにもつながるそうです。

「犬の緊張を高めない方法」について、いぬのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に話を聞きました。

犬が緊張したときにみられる仕草とは

引用元：いぬのきもち投稿写真ギャラリー

――犬が緊張しているとき、どのような仕草や行動がみられますか？

原先生：
「犬の緊張が高まっているときによくみられる動作としては、普段よく食べる大好きなおやつも食べなくなってしまう、吠える、パンティング（浅く速い呼吸）をするなどの様子があります。

また、もう少し軽い緊張状態の場合は、犬自身が自分で緊張をほぐそうとして手足を過剰になめる、何度もあくびをするなどの動作がみられることもあります。」

犬の緊張が起こるタイミングとは

引用元：いぬのきもち投稿写真ギャラリー

――そもそも、犬の緊張はどのような場面で起こるのでしょうか？

原先生：
「犬の緊張は、『初めて訪れる場所や動物病院などの苦手な場所に行くとき』『たくさんの人や犬が集まったとき』『引っ越しや模様替えなどで家の様子がガラリと変わってしまったとき』などのいつもと違う場面でみられやすいといえます。」

引用元：いぬのきもち投稿写真ギャラリー

――犬の緊張が高くなると犬にどのような影響がありますか？

原先生：
「緊張が高くなると犬はストレスを溜め込んでいってしまいます。犬にとってストレスを溜めすぎてしまうことは、さまざまな病気のリスクになることが知られています。」

引用元：いぬのきもち投稿写真ギャラリー

――愛犬が緊張しているなと飼い主さんが感じたとき、犬の緊張を高めないようにする方法や緊張をやわらげる方法はありますか？

原先生：
「犬の緊張を高めないようにする方法として、たとえば、初めて訪れた場所で緊張している場合は、可能であれば駐車場などから犬自身がそこに興味を持って歩き出すまでの間、犬のペースに合わせながら移動ができるとよいでしょう。

そのほかでは、部屋の模様替えや引っ越しのときは『愛犬にとって一箇所でも変わらずに落ち着ける場所』、たとえばお気に入りのベッドやクレートといった安心できる場所を作ってあげるようにしましょう。」

愛犬が「今、緊張しているな。」「ドキドキしているな。」と感じたとき、対応の仕方を知っておくと犬のストレスを軽減することにつながります。参考にしてくださいね。

（監修：いぬのきもち獣医師相談室獣医師・原駿太朗先生）
取材・文／maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください