節約するために「シャワーのみ」で済ませようと思います。浴槽に「お湯をためる」のとあまり変わりませんか?

シャワーにかかるコスト

まずは、シャワーのみで済ませた場合の水道代とガス代を見てみましょう。

東京都水道局によると、シャワーを3分間流しっぱなしにすると、約36リットルの水を消費するそうです。15分間シャワーを出しっぱなしにした場合、約180リットルの水を使います。1リットル0.24円かかると仮定すると、かかる水道代は約43円です。

ガス代は、下記の計算式で求められます。

上昇温度×水量÷(発熱量×熱効率)×ガス代単価

ここでは、ガス代単価を145.57円/立方メートル(東京ガス「一般契約料金」料金表B、24年2月検針分)、熱効率を80%、発熱量を1万751キロカロリーとして計算します。水を20度から40度に上昇させた場合、かかるガス代は約61円です。水道代と合わせると、約104円のコストがかかります。

1日1回シャワーを浴びた場合、1ヶ月(30日と仮定)でかかるコストは約3120円です。

浴槽にお湯をためるのにかかるコスト

次は、浴槽にお湯をためるのにかかる水道代とガス代を見てみましょう。

一般的な浴槽には、およそ200リットルの水がためられます。前述した方法で計算すると、1回分にかかる水道代とガス代は約116円です。1ヶ月間毎日1回湯船につかると仮定すると、約3480円かかることが分かりました。

あわせてシャワーを浴びることを考えると、コストがかさみます。ただし体を温めてからシャワーを使えば、流しっぱなしにする時間は短縮できるでしょう。仮にシャワーでお湯を流している時間が半分ほどの8分になった場合、かかるコストは1回あたり約55円、1ヶ月で約1650円です。

湯船にかかるコストと合わせると、月に約5130円かかります。

シャワーのみだといくら節約できる?

「シャワーのみ」と「湯船とシャワー」それぞれにかかるコストを、表1にまとめました。

表1

※前述の計算方法を基に筆者作成

「シャワーのみ」と「湯船とシャワー」を比較すると、月に約2010円の出費の差が生まれることが分かります。体を流す際に湯船のお湯を活用すれば、シャワーにかかるコストが減り、表1のコストよりも安く済ませられるかもしれません。

ただし環境や入浴時間によっても水道代とガス代は変わりますので、あくまで目安として参考にしてください。

シャワーのみのほうが月に2000円ほど安くなる可能性がある

今回の結果より、シャワーのみで済ませた場合、浴槽にお湯をためるよりも月に約2000円の水道代とガス代を節約できることが分かりました。ただし湯船のお湯を活用してシャワー時間を短縮できれば、コストの差は縮まるでしょう。

しかし、入浴して体を温めると健康面でのメリットも期待できるため、寒い日にはシャワーだけで済ませずしっかりと湯船につかることも大切です。

出典

東京都水道局 くらしと水道 水道のご使用について 水の上手な使い方
[東京ガス株式会社
ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通) 東京地区等 一般契約料金 B表 24年2月検針分](https://reception.tokyo-gas.co.jp/ryokin/?tik=1)
〈ご家庭のお客さま向け〉よくあるご質問・お問い合わせ
経済産業省 北海道経済産業局 実践!おうちで省エネ (19ページ)
大阪市 ええことづくめ!お風呂の健康効果とおすすめの入浴法

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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