冬にも目撃されるクマ 県は大量出没の際には新たに警報や注意報を検討へ【長野】

冬の時期にも目撃されるようになったクマ。県が有識者を招いて対策を議論しました。警報や注意報を新たに設けることを検討しています。

■佐久大学 上原貴夫客員教授
「ある地域にとどまらず、全域に関わるテーマという認識が必要な段階」

有識者や市町村長など12人が出席した「県ツキノワグマ対策あり方検討会」。去年10月、飯山市で罠にかかったクマに男性が襲われて死亡した事故を受け、県が立ち上げた会合です。今年度、全国のクマによる人的被害は過去最多になっていて、秋田県では先週、倉庫に侵入したクマが捕獲されました。

■信州ツキノワグマ研究会 岸元良輔理事長
「ここ10年間の秋田県と長野県の捕獲数を比べると、秋田県が長野県の1.7倍捕殺している。にも関わらず大量出没が起きるということは、捕獲数を上げたとしても大量出没は避けがたい」

■伊那市 白鳥孝市長
「私たちとしては危険を抑えることが一番大事なので、市町村にも権限を移譲してもらいたい」

大量に出没した際の対応として、県は新たに警報と注意報を設けることを検討しています。目撃件数や被害が増えたり、餌となるブナの実などが足りなくなったりした場合に出されるということです。

© 長野朝日放送株式会社