「ストーブ」と「ヒーター」灯油代のコスパはどちらがよい?

ストーブとヒーターの違いは?

ストーブとヒーターは混同されがちですが、部屋を暖める方法が異なります。

ストーブは、燃料を燃やした熱で直接的に暖めるという仕組みです。例えば石油ストーブであれば、灯油を燃やして炎を出して、その熱で部屋を暖めます。

一方、ヒーターは、温風や放熱で間接的に暖める器具のことを指します。

石油ストーブと同様に灯油を使う石油ファンヒーターは、ストーブとは異なり、送風するためのファンが搭載されている点が特徴です。ファンを回すために電気が必要であり、電源プラグが付いている点も違いといえるでしょう。

ストーブとヒーターの灯油代を比較する方法は?

ストーブとヒーターの灯油代を比較する際には「燃料消費量」を確認します。

ストーブやヒーターにおける燃料消費量とは、1時間あたりの灯油の消費量で、単位は「リットルアワー(L/h)」で表されることが多いようです。

例えば、燃料消費量が0.3リットルアワーのヒーターであれば、1時間に0.3リットルの灯油が消費されるということです。

この数値が小さければ小さいほど、灯油代のコスパがよいといえるでしょう。

ストーブとヒーターの灯油代はどちらがコスパがよい?

ストーブとヒーターの燃料消費量は、対応する畳数によって大きく異なります。そのため今回は、ストーブとヒーターをともに10畳用に合わせて、燃料消費量を比較していきます。

今回調査したストーブとヒーターのそれぞれの燃料消費量は、おおよそ表1のとおりです。

表1

※筆者作成

ストーブに関しては最大燃料消費量のみが記載されているケースがほとんどですが、一般的には火力調節ができるため、実際にはヒーターと同様火力の強さによって燃料消費量には幅があります。

最小燃料消費量の場合については、ストーブのほうがかなり高く、弱火での使用ではコスパが悪いことが分かります。最大燃料消費量で比較すると、ストーブのほうが若干低いものの、それほど大きくは変わらないという結果が得られました。

ちなみに、経済産業省資源エネルギー庁の「石油製品価格調査」によると、2月5日時点の灯油の価格は116.7円/リットルとのことです。

そのため、ストーブ・ヒーターをそれぞれ1時間使用した場合の灯油代は、表2のとおりです。

表2

※筆者作成

ただし、ヒーターの場合は別途電気代がかかるため、トータルコストで比較した場合には、ヒーターのほうが高くなる可能性もあるでしょう。

ストーブとヒーターの灯油代はそれほど変わらない

ストーブとヒーターの灯油代は、最大燃料消費量で比較した場合は、それほど大きな差はありませんでした。

ただしヒーターの場合は、弱火での使用はコスパがよいのですが、ファンを動かすために電気を使用するため、電気代が別途かかってしまう点には注意しましょう。

暖房器具にかかるランニングコストを把握して、節約しながら寒い冬を乗り越えましょう。

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)<調査結果>

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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