漆塗り学んだ輪島に恩返し 被災地支援 漆芸作家が作品を展示販売

能登半島地震の被災地を支援するため、石川県輪島市で漆塗りを学んだ2人の作家が、奈良市内で展示販売を行いました。

今月10日から12日までの3日間、興福寺の境内で行われたのは、県内に住む漆芸作家阪本修さんと、藤岡正祥さんの作品の展示販売です。2人は輪島塗の産地である石川県輪島市の研修所で、5年間、漆塗りの基礎を学びました。会場には塗のお椀やお猪口のほか絵画など、この展示販売にあわせて制作されたものも含めた約150点の作品が並べられ、訪れた人は手に取って買い求めていました。2人によりますと、輪島塗は分業制で作られるため、震災によって廃業する職人が出た場合、ほかの職人にも影響が及ぶ可能性があると危機感を募らせています。作品の売り上げの一部は義援金として石川県に送られ、被災地の支援にあてられるということです。

阪本 修さん

「1月1日の震災のことがあり、(興福寺から)企画のお話をいただきまして、何かお手伝いしたいなということで、藤岡さんにご相談して一緒にやってみようということになりました。」

藤岡 正祥さん

「なんとか普通の生活に戻っていけるように、輪島に対して恩返しみたいなことができたらと思います。」

阪本さんと藤岡さんは今後も継続して被災地の支援を行いたいとしています。

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