2月22日に愛知県稲沢市で行われる、天下の奇祭「国府宮はだか祭」に、ことしは初めて女性が参加します。
本番を前に女性たちの練習に密着しました。
(報告:大石邦彦アンカーマン)
「2つ目の大鳥居をスタートして参道を通ります。そして笹を担ぎながら距離にすると数百メートル、境内に入って社殿に笹を納める。これを女性の皆さんがやるわけです」
2月22日に愛知県稲沢市で行われる天下の奇祭「国府宮はだか祭」。
男たちが下帯姿で激しく「もみ合い」を繰り広げることで知られる神事。
1200年以上の歴史がありますが、祭りが最高潮に達する「もみ合い」の前には、厄除けの願いを書いた笹を境内へ運ぶ神事「儺追笹奉納(なおいざさほうのう)」があります。
これまで女性が参加することはありませんでしたが、ことし初めて参加することになりました。
(神男 大桒佑起さん)
「今回は女性の方も出るということなので、元気に参加していただければ」なと思います」
2月11日、ことしの神男に決まった大桒佑起(おおくわ・ゆうき)さんも、新たな歴史の1ページが刻まれることに期待します。
この日、一宮市では儺追笹の担ぎ方の練習のため、参加する1つの女性団体のメンバーが集まっていました。
「年女として一つの記念にしたい。女性でも参加できるっていうことなので」
奉納に参加するのは自ら希望した41人。祭当日は全体で7つの女性団体が参加予定です。
(参加者)
「フラメンコダンサーをやっています。(Q:今回の祭りで生かせそう?)生かせると思います。リズム感が大事」
さらに、こんな方も…。
(参加者)
「Q:なぜ参加しようと思った?)ことし還暦を迎えることになって、年女として一つの記念にしたい。女性でも参加できるっていうことなので、やってみたいなって気持ちになった」
「儺追笹奉納」の際に、皆さんが掲げる新たなのぼり旗も完成。
(縁友会 入山友香 会長)
「やっとですね、そろってきました。(Q:こういうのがそろうと心持ち違う?)全然違いますね。やっぱりやるんだなって」
そして、本番さながらの練習です!
(参加者)
「手は、どうしましょうかね」
「担いでいない方の手で『ワッショイ』?」
では、神社としては、どう受け止めているのでしょうか?
(尾張大國霊神社 山脇敏夫 宮司)
「女性も厄を落としたいという気持ちは、みんな持っているから。それはそれでいいのではないか。もっと多様性・柔軟性を持って、祭りは見てもらえるとありがたいです」
コロナ禍をはさみ、祭りの担い手確保の課題があります。
「もみ合い」の参加者は2020年に比べると、感染対策による制限もあり大きく減り、去年(2023年)は過去最も少ない1730人でした。
(尾張大國霊神社 山脇敏夫 宮司)
「良い形にもっていければいいですね。『おらが村の祭り』は、おらが村で守らないといけない」
ことしは4年ぶりの通常開催に加えて、女性の参加で盛り上がりが期待されます。
そして、皆さんは実際に寒さを体感しようと外へ。
はだか男も応援に駆けつけアドバイス「気合です」
(縁友会 入山友香 会長)
「気持ちいいですね。祭り当日は朝なので、だいぶ寒いと思うけど。皆さん、気合いで」
そこへ、はだか男として祭に30年以上参加している稲沢市の小松竜さんが下帯姿で応援に駆けつけてくれました。
(はだか男歴 30年以上 小松竜さん)
「(Q:今、気温が13.9℃ですけど、どうですか?)全然、毎年やっているので。(Q:先輩からのアドバイスは?)気合です」
(縁友会 入山友香 会長)
「(Q:どう寒さ対策する?)気合で」
(縁友会 鈴木彩加 副会長)
「気合とカイロ」
(はだか男歴 30年以上 小松竜さん)
「稲沢市を一緒に盛り上げてくれるメンバーが増えたということで、喜ばしいこと」
当日は、はだか男に負けずに、皆さん頑張ってください!!