「これまでの報復をする恐れも」四国中央市で男性(49)を射殺し逃走した事件から1か月 指定暴力団池田組幹部・前谷祐一郎容疑者(62)と男性との間には何が?暴力団元組長に聞く

岡山市に本部を置く指定暴力団・池田組の幹部の男が愛媛県四国中央市のコーヒー店で男性を射殺し逃走した事件は、あす(14日)で発生から1か月が経ちます。【画像①】事件現場は四国中央市)

警察は男を全国に指名手配し行方を追っていますが、いまだ逮捕に至っていません。

男はどこへ 指名手配中

この事件は1月14日、愛媛県四国中央市のスターバックスで男性が銃のようなもので胸を撃たれ、死亡したものです。殺人の疑いで全国に指名手配されたのは、指定暴力団・池田組の幹部、前谷祐一郎容疑者です。(【画像②】防犯カメラがとらえた前谷容疑者)

(佐藤大祐記者リポート 1月22日)
「愛媛県警の捜査員が、岡山市北区の池田組事務所の中に入っていきます」

警察によりますと、前谷容疑者はけん銃のようなものを持ったまま現場を去っていて関西方面へ向かったとの情報もありますが、未だ、行方はつかめていません。2人の間に何があったのか。捜査関係者は…

「個人的な恨みの可能性が高い」

男と、射殺された男性との関係は

池田組幹部の前谷容疑者は、傘下の暴力団組織で会長を務め、殺害された男性もかつてこの組織の会長代行でした。しかし、関係者によると、男性は組織を抜け右翼団体の代表につくことに。その後、2人の間にトラブルが起きたといいます。

関係者によると、2年前の10月、四国中央市で行われた秋祭りで、殺害された男性が仲間を率い、いずれかが前谷容疑者に暴行を加えたとされています。暴行の原因は分かっていませんが、警察もこの事実を把握しています。男性からの仕打ちに恨みを募らせ今回の犯行に及んだとの見方です。

一方で、捜査関係者からは逃走中の前谷容疑者が新たな事件を引き起こすのではと懸念する声も聞かれます。その理由は…。

「(暴力団関係者からは)次の標的を狙っていると聞くけど」

(小寺健太記者リポート 2020年)
「銃撃事件は、あちらの組事務所前で起きました」

前谷容疑者が所属する池田組は、敵対する六代目山口組との抗争が続いていて、前谷容疑者自身も4年前に岡山市北区の池田組事務所で六代目山口組傘下の組員に銃撃されています。

このため捜査関係者は、逃走中の前谷容疑者が「これまでの報復をする恐れもある」として警戒しているのです。暴力団の元組長で、現在は組員の更正に取り組むNPO法人五仁會の竹垣悟さんは…

(NPO法人 五仁會 竹垣悟さん)
「最初は自殺するだとかそういう情報も流れたけど、それはないですわ。(暴力団関係者からは)次の標的を狙っていると聞くけどね。(もし今後事件が起きたら)一つ間違えて流れ弾にあたって、市民がケガをすることもあるわね。それを警察は一番心配しとんと違いますかね」

事件発生から1か月。警察は引き続き情報提供を呼び掛けながら、前谷容疑者の行方を追っています。

前谷容疑者に関する情報提供は四国中央警察署まで。電話番号は0896―24―0110です。

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