「核のごみ」最終処分場選定の"全国初"文献調査 “報告書案”公表 寿都町・神恵内村 次の概要調査"候補"に 住民から賛否

原子力発電によって発生する、高レベル放射性廃棄物・いわゆる「核のごみ」。最終処分場の選定をめぐり北海道内2つの自治体で調査の第一段階、文献調査が続けられてきました。2月13日、その報告書案が示され、次の調査に進める候補地があるとされました。

調査の結果が明らかに

風力発電に取り組んできた風のマチ、北海道後志の寿都町。ウニやホッケなどが特産の神恵内村。2つの自治体で行われてきた調査の結果が2月13日明らかになりました。高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」。使用済み核燃料を再処理するときに出る、放射能レベルの高い液体を、溶かしたガラスと合わせて固めたものです。放射能レベルが低くなるまでには長い時間がかかるため、人が近づけない地下の最終処分場で保管する必要があります。

地下の最終処分場で保管する必要が 提供:資源エネルギー庁

「これからしっかり対話して、勉強していかないと。(応募書提出は)それの入学手続きのようなものだ」(寿都町 片岡春雄町長)核のごみの最終処分場の選定をめぐり、第1段階となる文献調査が2020年から、寿都町と神恵内村で始まりました。調査は「明らかに適切ではない場所」がないかを調査。2月13日、報告書の原案が公表されました。寿都町では町内の全域、神恵内村は南部の一部が、次の「概要調査」の候補地として示されました。「10万年も安全だという(前提だが)とても信じられない」(寿都町民)「反対はしていない。反対とか賛成というわけではない。(Q:概要調査に進む可能性もあるのでは?)それならそれで、やればいいだろう」(神恵内村民)「村民の意向を確認してから進むか退くか決める。住民投票も一つの方策だ」(神恵内村 高橋昌幸村長)

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