こんなはずでは…。アジアカップで実力を発揮できなかった5人

AFCアジアカップが11日に閉幕し、カタールが大会2連覇を果たした。

同大会は中堅国といわれるヨルダン、タジキスタン、シリアなどが大健闘した一方で、優勝候補と目されていた2022FIFAワールドカップ(W杯)に出場した日本、韓国、イラン、オーストラリア、サウジアラビアは格下と見られる相手にアップセットを許した。

クラブシーンやW杯で活躍したが、アジア杯では実力を発揮できなかった5人を選出した。

アジア最高額のDFは本領発揮せず

キム・ミンジェ

国籍:韓国

所属:バイエルン(ドイツ)

ポジション:センターバック

推定市場価格6000万ユーロ(transfermarkt調べ)とされるアジア最高額のセンターバックであるキムは、アジア杯で実力を出し切ることはなかった。ディフェンスリーダーとしてラインを統率するも、集中力が欠けるシーンが散見された。グループリーグでもヨルダンのエースのMFムサ・アル・ターマリ(フランス1部モンペリエ)に苦戦する一幕もあった。

オーストラリア戦で痛恨のイエローカードにより、準決勝は累積出場停止で出場できなかった。キムを失った韓国はヨルダンに0-2で敗れ、64年ぶりの優勝を逃してしまった。クラブシーンでは圧倒的なディフェンススキルを見せているだけに、韓国サポーターからの不満が絶えない。

世界王者にトドメを指した男は不発に

サーラム・アル・ドサリー

国籍:サウジアラビア

所属:アル・ヒラル

ポジション:攻撃的ミッドフィルダー、左ウィング

2022年W杯は36試合無敗のアルゼンチン代表と対戦して決勝点を挙げ、大会覇者相手に2-1と勝利の立役者となった。そんなサウジアラビアの大エースだったが、今大会では借りてきた猫のように大人しかった。

出場4試合無得点と散々であり、韓国戦で同点弾をアシストすることがやっとだった。クラブシーンではリーグ戦18試合9得点4アシストと悪くない成績を挙げていたが、格下タイとの一戦でも不発と期待通りの活躍をまったく果たせなかった。

W杯で輝いたJリーガーは期待に応えられず

ミッチェル・デューク

国籍:オーストラリア

所属:FC町田ゼルビア

ポジション:センターフォワード

オーストラリア通算36試合12得点のエースストライカーは、この大会で評価を落としてしまった一人だ。出場5試合で得点ゼロと持ち前の空中戦の強さやゴール前での迫力を見せ切れなかった。

2022年に開催されたW杯ではJ2所属選手ながらチュニジア戦で決勝弾を挙げるなどの活躍で、チームを決勝トーナメント進出に導いた。今大会では勝負強さを感じるシーンが少なかったため、Jリーグで奮起してほしいところだ。

ポルトガル1部得点王も要所で輝けず

メフディ・タレミ

国籍:イラン

所属:ポルト(ポルトガル)

ポジション:センターフォワード

ポルトガル1部で2019-20、2022-23の2季でリーグ得点王に輝いたタレミはUAE戦で2得点、シリア戦で1得点と大会5試合3得点と数字だけで見れば素晴らしい活躍を見せた。だがトーナメント初戦のシリア戦で不用意なシミュレーションと危険なタックルとイエローカードを2枚受けて退場してしまった。

日本戦で出場できなかった点やカタール戦で得点を挙げられずに敗北するなどシリア戦以降は散々な結果に終わってしまった。今季オフにイタリアの強豪インテル移籍の噂があるだけに、ポルトではうっ憤を晴らしてほしい。

戦犯に祭り上げられた男

板倉滉

国籍:日本

所属:ボルシアMG(ドイツ)

ポジション:センターバック

大会前の負傷など万全なコンディションでアジア杯に臨めなかった板倉は不運が重なってしまった。大会を通じて普段見せる思慮深く、冷静な守備や力強い空中戦などが影をひそめてしまった。準々決勝イラン戦では終始圧倒され続け、試合終了間際に痛恨のファウルによってPKを献上してしまった。

日本代表からも!アジアカップで「一気に評価を高めた5名」

一部では戦犯と糾弾されたが、森保一監督も「交代カードをうまく使えなかった」と言うように不調の板倉を使い続けた点が敗戦の要因となった。選手のコンディションを見極められないスタッフの落ち度もあるため、日本サッカー協会の改善が求められる。大会終了後のドイツ1部ダルムシュタット戦では好パフォーマンスを見せただけに、今後の汚名返上に期待がかかる。

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