【ミャンマー】国軍による徴兵制導入、若者が反発[政治]

ミャンマーで、国軍が導入した徴兵制に若者が反発している。国軍に加わることを断固拒否する、抵抗軍に加わる、徴兵を逃れるために出国するなどといった声が上がっている。独立系メディアのミャンマー・ナウなどが13日伝えた。

クーデター後に辞職した28歳の元教師は、「ニュースを聞いてとても不安になった。追い詰められて逃げ場を失ったと感じている」と話した。

20代の男性は、海外で就労する妻の元へ行くことを考えていると語った。国軍は、徴兵した市民を荷役労働者や「人間の盾」として使うつもりなのだろうともコメント。市民に殺し合いをさせようとしているのだから本当に恐ろしいとも述べた。

26歳の学生は、「どうせ死ぬなら、国民防衛隊(PDF)の一員として闘って死んだ方がましだ」とし、民主派の抵抗組織に加わる可能性を示唆した。「ほかに選択肢がないなら、PDFに加わって国軍兵士を皆殺しにしたい」と怒りをあらわにした教師もいた。

22歳の女性は、「国民同士に戦いを強いる法律の施行に怒りを覚えた」と話した。PDFへの参加を考えているとした上で、「(民主派による)革命を支持し、軍の独裁を終わらせなければならない」と訴えた。

ミャンマーの軍事政権は10日、国民の強制徴兵を可能とする人民兵役法を施行した。徴兵の対象は18~35歳の男性と18~27歳の女性。医師やエンジニアなどの専門職は、男性が45歳まで、女性が35歳までとしている。

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