九州整備局ら/有沿道・荒尾道路整備へ中心杭打ち式開く、早期の全線開通祈念

九州地方整備局が整備を進める有明海沿岸道路(有沿道)の一部区間「荒尾道路」(熊本県荒尾市荒尾~大島、延長約2・2キロ)が現地測量に着手することになり12日、同市内で中心杭打ち式が開かれた。地元幼稚園児と関係者が道路の中心を示す「中心杭」を打ち込み=写真、事業着手を祝うとともに、一日も早い全線開通を祈念した。
式では冒頭、九州整備局の森戸義貴局長が「今回の杭打ち式を皮切りに一日も早い開通に向けて事業推進に全力で取り組む」と式辞。
県の田嶋徹副知事は「有沿道は九州の循環型高速交通ネットワークの形成に不可欠な路線。大規模災害に対応する命の道としての役割を担うことから早期の整備が待たれる」との蒲島郁夫知事のメッセージを代読した。
有明海沿岸道路建設促進熊本県期成会会長の大西一史熊本市長は「県内での整備が進むことで、災害への対応力のみならず物流拠点とのアクセス向上により有明海沿岸地域のさらなる振興につながる」と期待を込めた。
荒尾道路は2車線の地域高規格道路。道路構造はほぼ高架を予定。設計速度は時速80キロ。全体事業費は約230億円。起点は南側の延長4・6キロの調査中区間に、終点は北側の事業中区間の荒尾北IC(仮称)に接続する。現道の交通量転換による円滑で安全な交通ネットワークや、洪水・高潮時の避難などでも機能する信頼性の高い道路ネットワークの構築、速達性の向上による地域の活性化といった効果が期待される。

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