奈良県/大和平野中央田園都市構想、三宅町に学生寮新設・企業誘致し交流

奈良県の山下真知事は9日、大和平野中央田園都市構想に基づく三宅町石見地区(約7・7ヘクタール)の用地活用について、大学生や高校生らが共同で生活する学生寮を整備する方針を明らかにした。スタートアップの拠点も誘致し、学生寮の入居者が企業や地域と交流できるスペースを設ける予定だ。2024年度予算に基本計画策定など関連費を計上する。
石見地区では工科大学を新たに設置する計画だったが、山下知事が事業の見直しを表明し、町と協議を進めてきた。
県の発表によると、県内の大学院や大学、高等専門学校、高校に通う学生、生徒、留学生らが交流しながら生活できる新しいタイプの学生寮を整備。入居者は100人程度を想定し、居住エリアや食堂のほか、入居者がスタートアップや新技術を研究する企業と交流するスペース、新たな事業を創出するインキュベーションエリアなどを設ける。学生寮の隣接地に企業を誘致する。
県は今後、基本計画の策定や用地の埋蔵文化財調査を行うとともに、関係者の意見も聞いて計画に反映する。
同構想は磯城郡3町が対象。ほかの2町は用地活用の代替案がまとまっており、今回で3町全ての活用方針が出そろった。

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