橋本環奈は目を見つめ手渡し、石原さとみはメッセ付きで…バレンタインに「手作りチョコ」をくれる女優たち【テレビマン300人に聞いた】

橋本環奈は目を見つめて「ハッピーバレンタイン!」と“愛の呪文”を。石原さとみは、撮影が終わっても居残ってチョコを手渡した

「コロナが蔓延していたころは、食べ物の差し入れをお断わりしていました。後で聞くと、女優さんやアイドルのコたちは、日ごろの感謝の気持ちをどう伝えればいいのかと、相当ストレスが溜まっていたそうです」(TBSプロデューサー)

コロナ禍を乗り越え、初めて迎えるバレンタインデー。大物女優たちからのチョコを期待し、現場の士気は爆上がりしている。一方、大手広告代理店では、芸能界でのバレンタインというイベントを、営業に重要な機会ととらえている。

「この時季になると、菓子メーカーばかりか、ホテルやレストランなどさまざまな企業が、自社商品の購買を伸ばそうと手練手管のPRを展開します。そんな企業への情報提供やCMキャスティングの参考資料として、大手広告代理店では『バレンタインにおけるタレントたちのエピソード』を収集しているのです」(大手広告代理店関係者)

本誌が入手した資料は、各民放キー局の番組プロデューサーを通じ、スタジオ収録やロケで直接タレントと接する機会の多い、若手スタッフたちのべ300名から回答を得たものだ。では、実際のエピソードを見てみよう(以下は若手スタッフの回答)。

橋本環奈(25)は、2月14日に出番がなかったにもかかわらず、ドラマ撮影現場に駆けつけたという。

「橋本さんの香盤(スケジュール)はバレンタインの前日だったのですが、当日、小分けにした手作りチョコレートをスタッフの一人ひとりに手渡してくれました。しかも、渡す際に橋本さんは、僕の目を見つめて、『ハッピーバレンタイン!』と愛の呪文のように唱えてくれたんです」

手作りチョコの“味”で複数の関係者の心を射抜いたのが、土屋太鳳(29)だ。

「ドラマの現場でいただいたのですが、『料理が得意』だとおっしゃるとおり出来栄えは素晴らしく、包装紙を解くと『いつもありがとうございます』と、私の名前入りで書かれていたんです」

「土屋さんがチョコレートのホールケーキを大量に手作りされて、現場に持ち込んでくれました。さらにスタッフの前でホイップクリームで最後のデコレーションを実演し、切り分けてくれました」

一方、不器用ながら心のこもったチョコでスタッフの心を鷲掴みにしたのが、長澤まさみ(36)だ。

「ロッテのCMに出演されていたときは、メーカーさんが用意したチョコだったと思いますが、手作りのチョコをいただいたこともありました。そのとき『試食してたら、ほとんど食べちゃって……』と、チョコが小さくなってしまったことを詫びながら手渡してくれたんです」

広瀬すず(25)特製のチョコケーキを食べた幸せ者も。

「出演者が40名くらい、エキストラさんやスタッフ合わせると100名以上のドラマで、すずちゃんがチョコレートブラウニーを6ホールも焼いて持ってきてくれたんです。『徹夜しちゃった』と茶目っ気たっぷりの笑顔を見せてくれました。本当に美味しくて、『また作ってよ』と声をかけると、『え~、また徹夜しなきゃ』って。でも、なんだか嬉しそうでしたね」

そんなすずは、姉の広瀬アリス(29)にこんな“暴露”をされたことがあった。

「収録の前室で、ベテランの俳優さんがアリスちゃんに『バレンタイン、誰かにあげた?』となにげなく聞いたんです。

そしたら、アリスちゃんが急に『そういえばアイツ、自分で本命に渡せなくって、私にやらせるんだよ』って。俳優さんが『アイツって誰よ?』と質問すると、食い気味に『すずだよ!』と、キレた口調で言ったんです。話の脈略のなさもあり、みんな爆笑してましたね」

同じく“らしい”エピソードで、旧知のディレクターをズッコケさせたのが田中みな実(37)だ。

「『チョコレートのために働いている』というほど、チョコへの愛情と情熱は深いんです。先日、みな実に今年の本命チョコを聞くと、フランスの『エルベールショコラ』、そのなかでも『アソート リヴィエラ』と即答していました。ひと口サイズが12ピースで、6000円もするんです。

そんな高価なものを毎年現場に差し入れてくれるのですが、『じゃあ、本命の彼氏には?』と尋ねると、ちょっと小首をかしげて『だって、みな実はみんなのみな実だから』って。もう、ぶっ飛ばしてやろうかと思いました(笑)」

と、人気女優との駆け引きを得意げに語るテレビマンたちだが、アイドル的存在である清純派女優にはめっぽう弱い。あるAP(アシスタントプロデューサー)が、浜辺美波(23)とのやり取りを頬を緩めて語る。

「つい先日、浜辺さんとお仕事でご一緒する機会があり、『今年のバレンタインは?』と聞いたんです。すると、『あげる相手……いますよ♡』。『えっ』と思いながら続きを促すとー―。高校生になった弟さんにあげるんだそうです(笑)。『だって、いちばん素直に“美味しい!”って言ってくれるんです』とのことでした」

放送中の『さよならマエストロ』(TBS系)で天才指揮者の娘を演じ、ドラマ中で“マジ思春期”呼ばわりされた芦田愛菜(19)。慶応大学に通う女子大生となった今、本命チョコを渡す相手がいても不思議ではないが……。同番組のスタッフが語る。

「毎年、仲よしのお母様と、ご家族のためにチョコを手作りされているようです。そのチョコの行く先は、お父様だそうです。家族仲のよさと、芦田さんの育ちのよさが窺い知れるお話かと」

なんだかホッとするエピソードだが、2025年春から放送されるNHK連続テレビ小説『あんぱん』に主演することが決まった今田美桜(26)にも、意外な一面があるという。あるAPが明かす。

「じつはかなりの照れ屋さんで、バレンタインのチョコをスタッフに直接渡すことができないんです。そこで、スタッフルームが空室のときに、それぞれのスペースにそっとチョコを置いておくことに。

しかし、今田さんは自分の名前を書くのを忘れていたので、あとで『このチョコ、誰がくれたの?』と、ちょっとした騒ぎになりました(笑)。私を含め、今田さんをスタッフルームに案内した一部の女性スタッフしか知らない話です」

一方、撮影現場でのスタッフへのボディタッチが“問題化”していると報じられた吉高由里子(35)ともなれば、さすがのサバサバっぷりだ。

「以前のバレンタインに、ウイスキーをいただきました。『バランタイン(スコッチの銘柄)じゃないけどね』なんて言いながら(笑)。一応、吉高さんなりの理由があって、『チョコレートに本当に合うのがウイスキーなの。まぁ、私調べだけどね』だそうです」

吉高にメロメロになるスタッフが続出しているというのも頷ける。極めつきは石原さとみ(37)だ。

当時は、ADとして現場を走り回っていたというあるディレクターが語る。

「2月14日当日ではなかったので、まったく期待はしていなかったのですが、撮影が終わった石原さんが、その日のバラシ(現場の撤収)まで居残っていたんです。そして『今、ちょっといいですか?』と僕を呼び止めて、ほかの人に見えないように、包みを渡してくださったんです。

家に帰ってそれを開けたら、僕の名前と『いつも頑張ってるね。風邪ひかないで』というメッセージカードが、手書きのきれいな字で書かれていました。もう、胸が張り裂けそうになりましたよ。そのカードは今でもお守りにしています」

大手広告代理店キャスティング担当者が総括する。

「あくまで業界内での話ですが、タレントさんのこうしたプレゼントについてのエピソードは、噂として広まります。それがやがてクライアントに伝わって、新しい仕事に繋がることがある。そういう意味では、彼女たちにとっては“投資”なのですが、たとえば有村架純さんはバレンタインに限らず、大勢のスタッフのために手作りのお菓子などを差し入れてくれます。大変ではないかと聞いたスタッフに、『私、こういうのが好きだから』と答えたそうです。第一線で活躍しているタレントには、努力を努力と思わない『才能』があるようです」

女優の素顔を知れば、彼女たちのことを、もっと応援したくなってこないだろうか。

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