「最初に話し合うのはアストンマーティンF1だけ」去就の決断を急がないアロンソ。交渉においては有利な立場だと語る

 フェルナンド・アロンソとアストンマーティンF1との契約は2024年末で満了となるが、ドライバー市場が大きく動くなか、レッドブルとメルセデスの両方で空くことになるシートに関連してアロンソの名前が言及されている。彼がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とジョージ・ラッセル(メルセデス)の両名と個人的に非常に良好な関係を築いているという事実は、それらトップチームへの移籍を促進する可能性がある。しかしアロンソは、F1でレースを続けることを決めた場合、最初の話し合いはアストンマーティンとのものになるだろうと明言した。

 最初にアロンソは、このスポーツへの愛は衰えていないが、あと数年グランプリレースに人生のすべてを捧げる価値があるのか、それともそれほど過酷ではないカテゴリーでレースをして人生の他の物事を楽しむ時期が来たのか考えなければならないと説明した。

「将来レースを続けたいかどうかを決めるとき、最初に話し合うのはアストンマーティンだけだ。それが僕の唯一の優先事項だからだ」

「数年前、僕は42歳か41歳がF1に残る限界かもしれないと思っていた。今、昨年を振り返ると、意欲があったしパフォーマンスもよかったから、もしかしたらあと数年はレースを続けられるかもしれないと考えていた。この冬、僕は体力テストや自分が行ったすべてのことにおいて、期待を少し上回ることができた。だからやる気があり、コミットしたいのであれば、おそらく48歳か49歳、あるいは50歳まではドライビングできると思う」

「でも同時に、人生の他のすべてのことを放棄しなければならない。F1には完全な献身が必要だ。これは僕にとってF1で21回目のシーズンだ。21年間このスポーツに人生を捧げてきたが、それは幸せなことだし、それでいいと思っている。あと数年は続けられるけど、カレンダーなどがこれほど過酷ななかで50歳までレースを続けるかどうかは分からない。能力のことではなく、人生には他にも僕が興味を持っていることがあるからだ」

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

 もし前向きな決断をした場合、アロンソはまずアストンマーティンの経営陣と話し合いたいと考えている。なぜなら、彼は自分がチームに不可欠な一員だと感じているからだ。

「その決断を下したら、僕はアストンマーティンと話し合い、『僕はこう決断した。このプロジェクトをぜひ続けたい』と言いたい。僕たちは、昨年よい一歩を踏み出したと思うからね。一緒に多くのものを築き上げてきた。ここには新しい施設があり、将来に向けて成功するためのすべてがそろっているし、僕はこのプロジェクトを信頼している。だから、僕がアストンマーティンと最初に話をしたいと言えばそれが最優先事項になるだろう。なぜなら僕はこのプロジェクトの一部だと心から感じているからだ」

 しかし、2度のF1世界チャンピオンであるアロンソは、アストンマーティンと合意に至るのが困難で、ドライバー市場で自身が非常に強い立場にあると考えられる場合は、他のチームへの移籍のドアを閉じることを拒否するという。

「でも合意に達することができず、それでも僕がF1レースに専念したいとしたら、僕は自分が特権的な立場にあることを知っている。おそらく昨年見せたパフォーマンスやコミットメントから、僕は他のチームにとって魅力的に映るだろう。それにグリッド上に世界チャンピオンは3人しかいないし、2025年に空くのはひとりだけだ……」

 それでも、他のドライバーたちができるだけ早く将来を確保しようと懸命に取り組んでいるなか、アロンソは急いでおらず、自身が交渉において非常に有利な立場にあると考えている。

「あと数レースは待たなければならないだろう。以前は6月か7月に物事が決まっていたものだけど、今はかなり早くなった。でも時間はある。僕は自分の状況を認識しているが、それは非常に特殊だ。グリッド上にいる世界チャンピオンは3人だけで、しかも速い世界チャンピオンだ。過去に何人か世界チャンピオンはいたかもしれないが、彼らは速さを発揮することにそれほどコミットしていなかった。そして、2025年にフリーになるのはおそらく僕だけだ。だから僕は有利な状況にある」

2023年F1第21戦サンパウロGP フェルナンド・アロンソ3位とランス・ストロール5位を祝うアストンマーティン

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