プロゴルファーのオフシーズンの過ごし方についてタケ小山が語る!

ハローエブリバディ! これからオフシーズンになっていくが、日本の男子プロはどう過ごすのだろうか。選手によってさまざまな過ごし方はあると思うが、完全に休む人がいたり、他の国のツアーに出る人もいるだろう。

オフシーズンの過ごし方≫オフにゆっくり過ごしていていいのか

まず、日本以外の国の選手の過ごし方をみていこう。アメリカの選手は基本的にはPGAツアーだけに出場している人が多い。そしてオフになると、感謝祭のサンクスギビングとクリスマスはきっちり休む。その後、前年の優勝者は1月のハワイでの開幕戦・ザ・セントリーに出場するためにハワイで過ごす選手が多い。

基本的に、アメリカの選手はアメリカから出ないでシーズンオフを過ごす選手が多い。PGAツアーには出稼ぎに来ているオーストラリアの選手やヨーロッパの選手もいる。南半球の南アフリカやオーストラリアの選手は、PGAツアーが終わるとすぐに自国のシーズンが始まるので、そのまま自国のツアーに参加する人もいる。1年をとおして試合に出られるのだ。

1年間ずっと試合感をもってプレーができるのはいいことだ。ヨーロッパのDPワールドツアーに出ている選手は、ツアー終了後、南アフリカのサンシャインツアーをDPワールドツアーが共催しているのでそれに出場できて、彼らも1年をとおしてプレーできる。では、日本の選手はどうだろうか?

少し昔の話をする。僕の大先輩で、アメリカのツアーに出ていた新井規矩雄プロは、1月からアメリカのツアーに出始め、3月末に日本に戻ってきて、12月まで日本ツアーに出場していた。当時は、日本のツアーも43試合くらいあった時代で、新井プロは、アメリカでも少なくても12試合は出ていた。ほかの日本の選手たちも日本ツアーが終わったらアジアサーキットと呼ばれた、今のアジアンツアーに出ていた選手も多い。

アジアも亜熱帯の地方があるので、日本の選手も1年をとおしてプレーしている人がいたのだ。シーズンオフというシーズンオフはなかった。今の男子プロは贅沢になったのか、余裕をもっているのかはわからないが、年間26ぐらいの試合数で、オフをしっかり休んでいる選手がいる。本当にそれでいいのだろうか?

タケ小山
●小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ、東京都出身。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)、ラジオ「Green Jacket」(InterFM897)ほか、多数メディアで活躍。

イラスト=北沢夕芸

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