ジェイソン・デイのNEWボールに入ったマークは何?

ジェイソン・デイのバッグをのぞいた(撮影/服部謙二郎)

クラブ契約フリーになって久しいジェイソン・デイ(オーストラリア)。2024年シーズンを迎え、1月末に行われた米ツアー「ファーマーズインシュランスオープン」でバッグをのぞいてみると、いくつかの変化があった。

ドライバーはピンのG430LST(撮影/服部謙二郎)

ドライバーの「ピン G430 LST」を含め、ウッド3本は替わっていない。2本のフェアウェイウッド(FW)はテーラーメイドで3番に易しい「SIM MAX」、ロフトのある7番に「ステルス」。「FWには易しさが欲しい」という思いが伝わってくる。

アイアンはP760へ(撮影/服部謙二郎)

アイアンは変化があった。昨年の「AT&Tバイロンネルソン」で復活優勝を遂げた時はテーラーメイド「P7MC」だったが、その翌週から同「P7TW」に、さらに同「P760」に替えていた。同モデルは2018年発売だが、いまだにファンは多い。7番より上が中空構造のハーフキャビティで、アスリートモデルながらも多少の“易しさ”がある。シャフトは“バリ硬”と噂の「ダイナミックゴールド ミッド X7」に変更。ヘッドが易しめにした分、ハードな味付けにしたか?

ウェッジの52,56度はSM10(撮影/服部謙二郎)

ウェッジは契約フリーになって以降、タイトリストのボーケイを使用中。ことしに入って52度と56度を新しい「SM10」に。60度は「SM10」のプロトタイプ「ウェッジワークス」にスイッチした。「地面の硬いオーストラリアで育ったので、ジェイソンはバウンスが少ないモデルを好みます」(タイトリスト関係者)と、60度のバウンスはいつも少なめに調整している。

ボールは新しいツアーB Xだが…(撮影/服部謙二郎)

そして、ボール。昨年末からブリヂストンの新しい「ツアーB X」へ変更していた。デイは「よく飛ぶのにグリーン周りの柔らかさも両立している」と早々に実戦投入したが、気になるのは、ボールに入ったロゴマーク。米国ではこれから販売される「マインドセット」という名で、デイが言うには「プレショットルーティンで視覚的なイメージがいかに重要なのかを考慮し、ターゲットにより集中できるように、そしてショットを確実に実行できるようにマークを入れたんだ」と、メンタルコーチと共同開発した代物だという。

マインドセットのためのユニークなロゴ入り(撮影/服部謙二郎)

3色の円がプリントされていて、写真のように緑の円を手前にセット(3つの円が狭まった箇所)し、円が広がった方をターゲットに合わせる(実際の商品は矢印入り)。ボールを合わせたら、最初に外側の赤色を見て、距離や風、クラブ選択、打ちたい球筋まで含めたショットの情報を集める。次に黄色を見て、実際にターゲットに対する球筋をイメージする。最後に緑色を見て、完全に集中する。そして打つというわけだ。「赤→黄→緑」とまるで信号みたいな段取りで面白い。

新しい「ツアーB X」は日本で発売されたばかりだが、この「マインドセット」のロゴ入りは今のところ未発表。日本での販売を期待したい。

ファーマーズインシュランスオープンで撮影した14本(撮影/服部謙二郎)

<ジェイソン・デイの14本>
ドライバー:ピン G430 LST(9度)
シャフト:TPT プロトタイプ

フェアウェイウッド:テーラーメイド SIM MAX(3番15度)、テーラーメイド ステルス(7番21度)
シャフト:三菱ケミカル KUROKAGE(重さ80g台、硬さX)

アイアン:テーラーメイド P760(4番~PW)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールドミッド X7

ウェッジ:タイトリスト ボーケイ SM10(52度、56度)、タイトリスト ボーケイ ウェッジワークス(60度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド(S400)

パター:テーラーメイド スパイダー イッツィービッツィー リミテッドレッド

ボール:ブリヂストン ツアーB Xプロトタイプ

長らく使うSIM MAXの3番ウッド(撮影/服部謙二郎)

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