医薬品製造販売のニプロファーマ、福島県白河市への進出断念 建設費高騰などで 工場立地協定を解除

 福島県白河市の県営工業団地「工業の森・新白河A―1工区」に工場の立地を予定していた医薬品製造販売のニプロファーマ(大阪市)は13日、建設費の高騰などに伴い新工場の建設を断念した。同社と福島県、白河市の3者で結んだ工場立地に関する基本協定を同日付で解除した。県が同日、発表した。

 3者は2022(令和4)年9月、工場立地に関する協定を締結。県が工業団地内の造成工事を進めていた。同社は新工場建設を断念した理由に、建設費や設備費などの高騰を挙げている。

 県は3月末で工業団地内の造成工事を完了する予定。14日から、協定の対象としていた用地5ヘクタールへの新たな企業の立地相談を受け付ける。

 鈴木和夫白河市長は「成長産業である医療分野の企業進出だったので、非常に残念だ。引き続き県と連携して、新たな企業誘致を進めていきたい」とのコメントを発表した。

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