バイオジェン、今年の医薬品売上高は前年比横ばいと予想

Manas Mishra Sriparna Roy

[13日 ロイター] - 米医薬品大手バイオジェンは13日、2024年の中核的医薬品の売上高を前年比横ばいとする見通しを示した。主力医薬品が激しい競争に直面する中、新薬の販売がゆっくりとしたペースで始まる状況が背景。ただ、エーザイと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(米国製品名『レケンビ』)」の販売は勢い付く兆候が示されている。

同日発表した昨年第4・四半期の売上高は前年同期比6.2%減の23億9000万ドルとなり、市場予想の24億7000万ドルを下回った。

今年通期の調整後1株利益は15─16ドルと予想。予想レンジの中央値は前年比5%増となるが、市場予想の15.65ドルより0.15ドル低い水準だ。

発表を受けて同社株は売られ、13日の取引を前営業日比7.39%安で終えた。

一方でバイオジェンは、向こう数年の成長をけん引するのはレカネマブを含む新薬だと想定している。

同社はアルツハイマー協会の患者登録データに基づき、先週時点でレカネマブを処方された患者もしくは近く処方される患者を3800人と推計している。これは昨年12月よりも約56%多い水準だ。

バイオジェンのクリストファー・ヴィーバッハー最高経営責任者(CEO)は電話会見で「この医薬品に対する需要があることが明らかに見て取れる」と述べた。

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