岩手県出生数、過去最少5500人 23年見通し、コロナ禍婚姻減響く

 

 岩手県は、2023年の出生数が約5500人(推計値)と過去最少になる見通しを示した。新型コロナウイルス禍で20~22年の婚姻数が減ったことが背景にある。首都圏などに人口が流出する「社会減」は拡大傾向で、人口減少の加速が懸念される。

 人口問題対策本部会議(本部長・達増知事)を13日、県庁で開き、出生数が過去最少だった22年の5788人を下回る見込みと説明。主な原因として、17年に4775件だった婚姻数が20年以降、4千件を下回っていることを挙げた。

 県人口移動報告年報によると、死亡数から出生数を引いた人口の自然減は、23年調査(22年10月~23年9月)で1万4269人と過去最大。減少幅は東日本大震災で大きく落ち込んだ11年を上回った。

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