いなげや/4~12月増収増益、販管費抑制などで通期を上方修正

いなげやが2月13日に発表した2024年3月期第3四半期決算によると、営業収益1979億8700万円(前年同期比4.7%増)、営業利益26億2500万円(63.7%増)、経常利益26億3000万円(43.5%増)、親会社に帰属する当期利益16億2400万円(51.5%増)となった。

スーパーマーケット事業は、既存店売上高4.9%増となり、セグメント別売上高(外部顧客)は1545億7000万円(4.8%増)、セグメント利益は17億6300万円(105.7%増)。

販促は、コモディティの主力商品の曜日セールを実施するとともに、ロイヤルカスタマーへの対応としてポイント施策を強化した。チラシだけでなく、LINEミニアプリなどのデジタルコンテンツを活用した顧客との接点拡大を図っている。ネットスーパーの展開を強化しており、12月末時点で13店舗となった。クイックコマースへの取り組みを推進していく。

設備投資は、スクラップ&リプレイスにより「練馬中村南店」(東京都練馬区)の1店舗を新設。一方、「ina21練馬中村南店」(東京都練馬区)、「ina21町田相原駅前店」(東京都町田市)、「立川南口店」(東京都立川市)の3店舗を閉鎖した。

既存店の活性化を引き続き推進し、横浜綱島店(横浜市港北区)、横浜星川駅前店(横浜市保土ヶ谷区)など12店舗の改装を実施。期末店舗数は、131店舗となっている。

ドラッグストア事業は、既存店売上高4.1%増となり、セグメント別売上高(外部顧客)は348億1300万円(5.3%増)、セグメント利益は6億1500万円(21.2%増)。

設備投資は、調剤薬局併設の東村山富士見町3丁目店(東京都東村山市)の1店舗を新設した一方、新座片山店(埼玉県新座市)、二俣川北口店(横浜市旭区)、ふじみ野店(埼玉県ふじみ野市)の3店舗を閉鎖した。

既存店の活性化のため、花小金井駅前店(東京都小平市)など20店舗の改装を実施。期末店舗数は、141店舗となっている。

同社グループは2023年12月6日、イオングループの連結対象子社になった。現在、イオングループの資産であるプライベートブランド商品「トップバリュ」を順次導入し競合との差別化を図るとともに、同じくイオングループの決済手段である「AEON Pay」も導入。顧客の利便性向上に取り組んでいく。

通期は、売上増加に販管費の抑制、イオンのPB導入などで連結業績予想を上方修正した。

営業収益は64億円増の2590億円(4.2%増)、営業利益9億円増の24億円(26.3%増)、経常利益8億6000万円増の24億円(9.8%増)、親会社に帰属する当期利益5億2000万円増の7億円を見込んでいる。

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