パナソニック コネクト、マルチプロジェクション用メディアプロセッサーを発売。イマーシブな演出のワークフローを簡素化

パナソニック コネクト株式会社は、メディアプロセッサー「ET-FMP50/FMP20」を2024年4~6月、「ET-SBFMP10」を2024年10~12月に発売する。希望小売価格はいずれもオープン。

同製品は、高画質4K映像の高速伝送に対応、複数のプロジェクターを接続可能なボックス型と、Intel SDM スロットに装着可能なファンクションボード型の2タイプを用意し、順次発売する。

ET-FMP50(ボックス型)
ET-SBFMP10(ファンクションボード型) ※製品の外観は変更の可能性あり

開発の背景

エンターテインメント市場では、イマーシブ(没入)な体験に期待が集まり、演出を担う現場において、複数のプロジェクターを用いた大規模な映像システムの運営が求められている。

何台もの機材が複雑に絡み合うことから、システム全体の複雑化に加え、映像が不自然にならないよう、マルチスクリーンの重なり部分を調整するといった高度な技術が必須となり、現場担当者の負担が増大しているという。同製品は、大規模な演出時に課題となる設置・調整ワークフローを短縮し、LBE(Location-Based Entertainment)など様々な演出にお ける作業効率化と高品質な映像を両立する。

また、将来的にファームウェア・アップデートを施すことで、さらなる利便性を追求していくという。

主な特長

高精度なスクリーン調整とワークフローの簡素化を実現

カメラ連携による幾何学歪補正、複数映像の重なり部分を調整するエッジブレンディング、また黒レベル補正にも対応し、平面/球面を問わずマルチスクリーン調整をスムーズにする。設営時、投影画面の境界をブロック単位ではなくピクセル単位で調整できるため、クリエイターの作品が一層際立つ。

さらに、ファームウェアの将来的なアップデートによって、ドーム状の物体や、3Dオブジェクトへのマッピング調整、カラーバランス・ユニフォーミティ補正などにも対応予定。現場で求められる演出を、迅速に、忠実に、高品質に創り出せる機能群を取り揃えるとしている。

コンパクト設計で柔軟な設置に対応

ファンクションボード型のSBFMP10はもちろん、ボックス型のFMP50/FMP20もコンパクトな設計を実現。FMP50/FMP20は、バックヤードに設置しても省スペースで、プロジェクター付近に置いて配線を簡素化できるほか、別売のラックマウントへの取り付けも可能だ。4系統のHDMI端子は、3840x2160pまでの信号出力に対応し、任意スケール/レイアウトでの複数台同期再生を実現する。SBFMP10は、Intel SDM対応プロジェクターのスロットに装着可能で、省スペース化が図れ、設置工数も削減できる。

さらに、同社が独自に提供する「複数台監視制御ソフトウェア」や、時刻設定による自動スケジュール再生にも対応。FMP50/FMP20は消費電力の削減も行い、サステナブルな運用をサポートする。

スムーズな連続コンテンツ再生をサポート

Linux OSに加え、512GB~4TBの大容量ストレージを搭載。4Kの高画質映像を最速300Mbpsのスピードで高速伝送できる。H.265およびH.264コーデックに対応しているほか、FMP50はHAPコーデックとの互換性も確保。NDI規格にも対応し、高精細映像や、音声信号についてもLANケーブル1本で伝送できる。

仕様(暫定)

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