依願退職…客3人の定期貯金、無断で解約していたJA元職員 客の家族が問い合わせて発覚、被害届を提出 さらに別の客2人も無断で解約、以前は客の100万円を紛失していた 元職員は全額をJAに返済、退職金も返還した

元職員が貯金484万円を着服

 ふかや農業協同組合(JAふかや、以下JA)を昨年3月に依願退職した元職員が、顧客3人の定期貯金を無断で解約し、計約484万円を着服していたことが分かった。JAはホームページ(HP)で不祥事を報告し、謝罪した。

 JAやHPによると、元職員は30代男性。2016年10月に入組し、22年4月の定期異動で深谷南支店(埼玉県深谷市人見)の渉外担当になった。昨年10月、顧客の家族からの問い合わせで定期貯金を無断で解約し、約100万円を着服していたことが発覚。JAは深谷署に被害届を提出した。

 さらにJAは内部調査を続けた結果、新たに22年6~11月までの間に別の顧客2人の定期貯金も無断で解約、着服していたことが判明。被害金額は約121万円と約262万円で、被害届を同署に提出するか検討しているという。

 元職員は昨年4月、顧客から預かった定期貯金に充てる現金約100万円入りバッグを市内コンビニエンスストアのトイレに忘れ、紛失させている。

 元職員は「生活費や借金の返済に使った」と事実を認め、被害総額をJAに返済し、退職金も返還している。

© 株式会社埼玉新聞社