大惨事…だまされた男性、4400万円を失う 複数の口座に送金、ほぼ全額が女の口座へ…逮捕 暗号資産に交換されていた 詐欺師に口座を譲渡していた会社員29歳

譲渡目的を隠し口座開設、容疑の女逮捕 男性が詐欺被害=さいたま市浦和区

 第三者に譲渡する目的を隠して暗号資産交換用口座を開設したとして、埼玉県警捜査2課とサイバー捜査課、浦和署は13日、詐欺の疑いで茨城県筑西市宮後、会社員の女(29)を逮捕した。

 逮捕容疑は昨年3月9日、インターネット上で暗号資産交換業者に暗号資産交換用口座の開設を申し込み、同サービスの利用に必要なIDやパスワードを付与させた疑い。「間違いありません」と容疑を認めており、金銭目的で犯行に及んだ旨の供述をしているという。

 サイバー捜査課によると、昨年3月、さいたま市浦和区の70代男性がパソコンでネット検索をしていたところ、画面に「ウイルスに感染しました」などと警告が表示され、パソコン関連会社の社員を名乗る男に指示されるまま現金約4400万円を複数の金融機関口座に送金したサポート詐欺事件が発生。捜査の過程で取引履歴などを照会したところ、その後ほぼ全額が女名義の暗号資産交換用口座に送金されていたことが判明した。暗号資産に交換されていたという。女は口座の調達役とみられ、共犯者に口座情報を譲渡し対価として金銭を受け取っていたとみられる。一連の事件に関連して、被害金の送金先として使用された金融機関の口座を開設した男(32)と女(23)がすでに逮捕されているという。

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