異変…店など密集するビジネス街、深夜に500キロの電線盗まれる 12束で計144万円超に相当 会社員の男2人を逮捕、同級生だった23歳

電線が入っていたコンテナ(県警提供)※画像を一部加工しています

 工事現場から約500キロ分の電線を窃取したとして、埼玉県警捜査3課と加須、羽生、久喜署の合同捜査班は13日、建造物侵入と窃盗の疑いで、行田市藤原町1丁目、会社員の男(23)と深谷市国済寺、会社員の男(23)を逮捕した。

 逮捕容疑は共謀の上、昨年12月4日午後11時7分~翌5日午前7時半ごろ、鴻巣市本町2丁目地内の新築マンション工事現場に侵入し、電線12束(約500キロ、計144万6500円相当)を盗んだ疑い。県警は共犯事件のため、2人の認否や動機を明らかにしていない。

 捜査3課によると、現場は駅の近くで事務所や店舗などが密集するビジネス街の一角。2人は工事中の建物の外周を取り囲むシートのひもをほどいて敷地内に侵入し、金網のコンテナの鍵を壊したり、合鍵で開けたりして、中の電線を盗み出したとみられる。2人は同級生で、犯行車両は国済寺の男名義の車だった。

 昨年1月ごろから県北部で工事現場から銅線が盗まれる被害が散発し、藤原町の男らが捜査対象として浮上。その後も同種事案が発生し、藤原町の男の行動確認や防犯カメラ映像の精査、被害品の捜査などから、捜査過程で浮上した国済寺の男とともに今回の犯行を特定した。

 県警はほかにも仲間がいる可能性が高く、盗んだ電線などは金属買い取り業者に転売したとみている。余罪に関しても県内外で数十件はあるとみて、取り調べで追及する。

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