長崎カリーレ監督問題のサントス、補強禁止処分も逸材獲得へ。昨年日本でプレー

ファビオ・カリーレ監督 写真:Getty Images

MFディエゴ・ピトゥカ(元鹿島アントラーズ)やMFジョアン・シミッチ(川崎フロンターレ)を獲得した一方、ファビオ・カリーレ監督の問題を巡りV・ファーレン長崎から訴えられたブラジル2部サントス。補強禁止処分の可能性が報じられる中、日本でプレー経験のある有望株の獲得で合意に達したという。

サントスの補強を巡っては、ブラジルメディア『グローボ』が今月6日に補強禁止処分を科される可能性があると報道。これによると、同クラブは2022年7月から12月までチームを率いていたファビアン・バストス氏に、未払い分の給与として400万レアル(約1億2000万円)を支払う必要があるとのこと。クラブは分割払いを提案しているが、バストス氏の弁護士は一貫して一括払いを要求。両者が合意に達しない場合には、今冬を含め3ウィンドウで補強禁止になるという。

ただサントスは補強禁止処分の危機に直面しているにも関わらず、今月はじめにセリエA(イタリア1部)インテルからブラジル人GKガブリエウ・ブラゾンを獲得。同選手はすでに新天地でトレーニングに励んでいるものの、補強禁止処分の可能性があるため選手登録が不可能とのことだ。

そんな中、コロンビアメディア『ウィンスポーツ』は今月9日に「サントスはコロンビアのデポルティーボ・カリからU17ベネズエラ代表MFニコラ・プロフェタを獲得することでクラブ間合意に達した。移籍金は36万ドル(約5400万円)で、サントスとプロフェタは5年契約を結ぶ見込みだ」とリポート。

プロフェタは身長176cmの守備的MFであり、昨年9月に新潟で行われた「第25回国際ユースサッカー」でU17ベネズエラ代表の優勝に貢献。昨年11月開催のFIFA U17ワールドカップでも全4試合にフル出場するなど、頭角を現している。欧州クラブからも関心を寄せられる逸材の確保に動くサントスだが、ブラゾンと同じく補強禁止処分の可能性により選手登録できないものとみられる。

なおサントスは給与未払い問題の他に、2023シーズンのブラジル1部リーグ最終戦におけるサポーターの暴動により、スポーツ司法高等裁判所からホームゲーム6試合の無観客開催、10万レアル(約300万円)の罰金処分を科されたという。

またカリーレ監督の問題を巡っては、サントスの専門サイト『Diario Do Peixe』は先月23日に「カリーレ監督に対する違約金は150万ドル(約2億2200万円)、コーチについては一人当たり100万ドル(約1億4800万円)。総額で450万ドル(約6億6400万円)だ」と伝えている。

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