“部活”マッチングサイト共同開発へ WIDE(鹿島市)と九州電力が業務連携契約

業務連携契約を締結したWIDEの北原誠大代表取締役(右)と九電おけいこタウン事業の田畑耕一代表=佐賀市の佐賀大本庄キャンパス

 佐賀大発ベンチャー企業「WIDE」(鹿島市)と、九州電力は13日、中学生にスポーツや文化活動の体験機会を提供する、指導者とのマッチングサイトの共同開発などの業務連携契約を結んだ。3月下旬に実証事業を行った上でチームのマッチングなどにもつなげ、部活動の地域移行の受け皿としての役割を目指す。

 WIDEは、中学の運動系部活動と外部指導者を結びつけるサービスを2023年から展開し、鹿島市や佐賀市の中学校が利用。指導者には佐賀大生を中心に約40人が登録している。

 九電は、学びを通じたまちづくりを目的とした「おけいこタウン」事業として、茶道や華道など文化系の活動を教えたい人と学ぶ人のマッチングを20年から行い、県内では約100人の指導者が登録。部活動の地域移行に役立つ取り組みができないか考える中で、WIDEと連携した。

 実証事業は佐賀市の中学生を対象に、スポーツや文化活動に挑戦したい生徒がサイトに申し込み、指導者とマッチングして体験してもらう。市などと連携、24年度の本格実施を目指す。

 締結式が佐賀市の佐賀大本庄キャンパスであり、九電おけいこタウン事業の田畑耕一代表は「両社の連携で部活動の総合的な地域移行の支援ができるのではないか」と意義を強調。WIDEの北原誠大代表取締役は「生徒がやりたいことの実現や、教員の労働時間問題といった社会課題の解決に寄与できれば」と話した。(北島郁男)

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