ゆるめるモ!プロデューサー・田家大知[インタビュー]新メンバーオーディションにかける想い「小さな壁の中で苦しむ人たちの壁を破壊して、メンバーとして広い世界に連れだしたい」

ゆるめるモ!プロデューサー・田家大知[インタビュー]新メンバーオーディションにかける想い「小さな壁の中で苦しむ人たちの壁を破壊して、メンバーとして広い世界に連れだしたい」

ゆるめるモ!が、新メンバーオーディションを開始した。ゆるめるモ!としてメンバー募集をするのは、11年ぶりのこと。

そんなゆるめるモ!を作り出した田家大知は一体どんな人物なのか? また、どんな想いでアイドルプロデュースを始めたのか? 今回、田家に話を訊いた。

常に考える前にまず動くと、たいていのことには動じなくなりました(笑)

ーー以前にPop'n'Rollのインタビューに登場した際には、ゆるめるモ!を始めた経緯などについてお話しいただきました。今回はゆるめるモ!のメンバー募集をするにあたり、田家さんという人物にもう少しクローズアップできればと考えております。

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田家:

ふおお(笑)。ありがたいです、本当にありがとうございます。

ーー学生時代にバックパッカーとして世界一周旅行をされて、その時の経験をもとに音楽でいろんな人の世界を広げたいと思ったとのことですが、具体的にどんな放浪をしていたのか教えていただけますでしょうか?

田家:

まず、荷物を持たない(笑)。その後、手ぶらで海外に行ったことも何度かあるのですが、その時の世界一周でも着替えはまったく持たずにサンダルとTシャツ短パンに、A4サイズの小さなショルダーバッグだけを持って日本を出ました。着替えがないので毎日石鹸で洗濯してましたね。そしたらそれを見て哀れに思ったのか(笑)、いろんな国の人たちが洋服とか靴を恵んでくれるんですね。夏に出発したのですが、寒くなるにつれて、各国でみなさんが恵んでくれた暖かい服装になっていきました(笑)。自分の座右の銘は“見る前に跳べ”で、常に考える前にまず動くというスタイルなので、行き当たりばったりで目の前の状況にどんどん対応していくと、トラブルへの対応力もつきますし、たいていのことには動じなくなりました。

ーーそんなスタイルで見知らぬ国を動いていると、たいていのことがありそうですが(笑)。

田家:

ありましたね(笑)。ユーゴスラビアでは暴漢の若者2人にボコボコにされて血だらけになって崖に自分から飛び落ちたり、トルコでは路上で売ってる貝を食べたのが原因だと思うのですが、腸チフスになって道中のドイツで3週間入院して生死の境をさまよったりもしました。ただ、おかげでいろんな国の人たちに救われて感謝しかないですし、いい出会いもたくさんありました。

ーーその放浪には音楽はどのように関係しているのですか?

田家:

ドイツで入院していた時には、個室に隔離されて高熱と孤独でおかしくなりそうだったのですが、インドで日本の旅人にもらった電気グルーヴさんとかが入ったカセットテープを聴きながら励まされて持ちこたえました。あとは2週間ぶりくらいにシャワーが解禁された時に、お湯を浴びながらうしろゆびさされ組さんの「バナナの涙」を歌ったら涙がボロボロ出てきて(笑)。

ーーよくわからないです、それ(笑)。

田家:

僕も今思えばよくわからないですが、限界だったんじゃないでしょうか(笑)。あとは基本的に、ライブハウスがある国ではライブをガンガン観に行ってて、大好きだったドイツのスロー・ザット・ビート!のライブをベルリンで見て感動して、そこでもボロボロ泣いて。スロー・ザット・ビート!の元メンバーのジーナが以前に来日していた時に追っかけして会っていたのですが、ジーナがやっていたEC8ORというバンドがDHR所属だったので、それ繋がりでアタリ・ティーンエイジ・ライオットのアレック・エンパイアやその後亡くなったカール・クラックと遊ばせてもらったりしました。オランダではスロー・ザット・ビート!のメンバーに紹介されたご夫婦の家に泊めてもらい、そこの夫婦がレーベルオーナーだったのでクリスマスプレゼントにCDをたくさんもらってまた感動して(笑)。アメリカでもブロンド・レッドヘッドとかヤーヤーヤーズとかライアーズとかカーディガンズとか、いろんなバンドを毎晩のように観に行ってて、1番影響されたのが、グラスゴーのbisというバンドがニューヨーク公演で現地の人たちを熱狂させてるのを観て、自分も帰国したら音楽をやらなくてはいけないと思ったのが大きいですね。

THROW THAT BEAT IN THE GARBAGECAN!「I Wan't Give Up」

ec8or「cocaine ducks」

Atari Teenage Riot「Revolution Action」

Blonde Redhead「23」

Yeah Yeah Yeahs「Turn Into」

Liars「Mr Your On Fire Mr」

The Cardigans「Lovefool」

Bis「Eurodisco」

ーー旅は常に音楽とともにあったという感じなんですね。

田家:

そうですね、音楽を求めて世界を回っていた自分もそうですが、音楽を介して国境を越えて人と人とが繋がる実感というのはこの時に得ることができたのかなと思います。

ーーそして帰国してからゆるめるモ!を始めるに至るわけですね。

田家:

帰国からゆるめるモ!を始めるまでには何年も間が空くのですが、その海外放浪での経験が原体験となっていることは間違いないですね。

ーーちなみに、世界を広げると提唱されてますが、ゆるめるモ!って過激でパンクで破壊的な一面も大きいじゃないですか。窮屈な世の中をゆるめるということと、破壊することが相反する気もするのですが、どうやって繋がっていくのですか?

田家:

僕の中では、ずっと“破壊”と“ゆるめる”はイコールなんですよね。自分が学生時代とかにすごく小さくて狭い壁とかを感じていて、その壁を破壊して解放して世界に飛び立たせてあげることで、同じような窮屈な想いをしている子たちの心の鎖をゆるめるということに繋がってますね。

自分の思い描く未来達成に向けて、強度を高めるために会社化しました

ーーゆるめるモ!がやたらと海外公演を行なっている理由も少しわかる気がしました(笑)。そんな数回の海外公演を経て、3月2日(土)と3日(日)には台湾でアイドルイベント<肯定解放!×エクストロメ‼︎×MAH in 台湾>も行ないますが、これはゆるめるモ!主催ではなく田家さんの会社主催になるんですよね。そもそもどうして会社を始めようと思ったのですか?

<肯定解放!×エクストロメ‼︎×MAH in 台湾>

田家:

それは今後アイドルプロデューサーとしてだけだと、自分の思い描く未来を達成するのに範囲が狭まるかなと思って、強度を高めるために会社化したという感じですね。ただ、本当にまだまだなので、これからはビジネススキルも伸ばしていって、いろんな人のお力もお借りしたく思っております。

ーー田家さんはゆるめるモ!の音楽以外にも、イベント制作だけでなく、ほかのアイドルグループにも楽曲提供やプロデュースで関わったりしていますよね。最近はどういったお仕事もされているのですか?

田家:

最近ですとRe:RIPLIEさんの「こしひくっ!」、プランクスターズさんの「セフレラブ」などを書かせていただきました。ほかにも表には出てない楽曲を何組か仕込まさせていただいております。あとはほかのアイドルグループさんや、AIアイドル『ダダダ団』のプロデュースもさせていただいております。

Re:RIPLIE「こしひくっ!」

プランクスターズ「セフレラブ」

ーーそれは1人で回るのでしょうか?(笑)

田家:

もちろん回せるように努めていますが、正直1人だけでは時間的にも脳みそ的にも大変なので(笑)、アシスタントとして働いてくださる方は常に募集していますね。なので、手伝ってみたいと思う方はぜひご連絡ください。

ーーそんな田家さんが会社としてもパワーアップされて、ゆるめるモ!自体もパワーアップしていくといいですよね。

田家:

まさにそうなんです! 僕自身としての、そして会社としてのパワーが増していけば、ゆるめるモ!にも大いに還元できてグループとしての影響力が高まっていくと思うので、これまでの11年間ではできなかったような角度のアプローチの仕方で気分一新で盛り上げていければと思っております。

ーー今回のメンバー募集も、そこに向けての第一歩と。

田家:

そうなるといいですね。ゆるめるモ!としてはとにかく壮大な夢ばかり掲げていて、本気で音楽で世界の人たちを救いたいと思っているので、それに賛同して、とにかくスケールの大きなことがしたい!と思っている方はどんどん応募してほしいと思います。自分には何もできないと思っている人ほど爆発した時のパワーがすごいので、自分の魅力を自分だけで自己判断するのではなく、我々にお見せしてくれれば嬉しいです。小さな壁の中にいて苦しむみなさんの壁も破壊して、メンバーとして広い世界に連れだしていきたいと思っております。

ーー田家さんのお話しを聞いていると、本気で成し遂げるんじゃないかという気がしてしまいます(笑)。

田家:語っているばかりだと、ただの大言壮語の詐欺師になってしまうと思うので(笑)、 1つひとつ実現に向けて近づけていけるように頑張ります!

ゆるめるモ!シン・メンバーオーディション

⚫︎選考スケジュール

【募集期間:1月25日(木) 21:00 〜 2月18日(日)23:59】

・1次審査(書類選考):随時

・2次審査(面接):2月10日(土)、11日(日)、17日(土)

※2月19日(月)〜21日(水)でフォローのオンライン調整有り

・3次審査(ライブ配信審査):2月23日(金・祝)~3月20日(水)

・最終審査通過者発表:3月22日(金) 20:00

・最終審査:3月31日(日)

⚫︎参加資格

・経験不問

・12歳以上の女性(※満18歳未満の場合は親権者の同意が必要)

・東京都内を中心としたライブ活動やレッスンに参加可能な方

・特定のプロダクション、レコード会社等と専属契約がない方、または応募許可を提示できる方

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