「証拠のねつ造次第にエスカレート」弁護側 検察主張の進入経路などにも疑問呈す【袴田事件再審第8回公判速報】

1996年、旧静岡県清水市(現静岡市清水区)で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」で死刑が確定している袴田巖さん(87)の再審、裁判のやり直しの第8回公判が2月14日午前、静岡地方裁判所で始まり、弁護側は、捜査機関のねつ造は事件直後から始まり、次第にエスカレートしていった、などと主張しました。

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14日午前は弁護団側の主張が続きました。弁護側はこれまで、再審公判最大の争点となっている「5点の衣類」について、ねつ造だと主張してきましたが、さらに14日は、①進入経路、②逃走・再進入経路、③被害品のひとつ、血が付いた1000円札について言及しました。

①について、検察側の当初の主張では、被告は隣宅の塀を上り、屋根などをつたい、進入した、としているが、事件発生時間は深夜帯で、さらにひとりで上ることができない塀があると指摘、また、逃走経路にも疑問があり、いずれも強要した自白から捜査機関が作り出したものだと述べ、「事件の証拠は事件直後からねつ造され、次第にエスカレートしていった」と主張しました。

14日の公判は、午後から検察側の立証が予定されています。

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