能登半島地震で集団避難している中学生の学習支援に当たるため、鹿児島県教育委員会が石川県へ派遣していた教員が13日、鹿児島県庁で活動報告した。慣れない共同生活を送る生徒たちと接し「表面上は元気そうだったが、受験を控えている焦りもあったと思う」と振り返った。
派遣されたのは薩摩中央高校の英語教諭、小林伸一さん(48)。石川県白山市の白山青年の家で5~9日の5日間、輪島市から親元を離れて生活し、授業も受ける中学3年生約100人の学習支援に当たった。
小林教諭は現地の教諭による英語の授業を補助し、代わりに授業することもあったという。「自身も被災し、疲労を隠せない先生もいるようだった。学校生活と私生活が一緒になった環境で、メリハリを付けて指導する難しさがあるように感じた」と地頭所恵教育長に報告した。
その上で「災害は誰にでも、どこででも起こり得ること。自分事として考える機会になった」と述べた。