【速報】H3ロケット試験機2号機は2月17日に打ち上げへ JAXAが打ち上げ日時の再設定を発表

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は天候悪化が予想されることから延期していた「H3」ロケット試験機2号機の打ち上げについて、新たな打ち上げ日が日本時間2024年2月17日に再設定されたことを発表しました。【最終更新:2024年2月14日14時台】

【▲ 種子島宇宙センター大型ロケット発射場から飛び立ったH3ロケット試験機1号機。2023年3月7日撮影(Credit: JAXA)】

H3ロケット試験機2号機の打ち上げは2024年2月15日に実施される予定でしたが、当日の天候悪化が予想されることから延期されていました。JAXAによると、新たな打ち上げ日時は日本時間2024年2月17日9時22分55秒~13時6分34秒です。打ち上げの予備期間は2024年2月18日~同年3月31日となります。

H3ロケットは従来の主力ロケット「H-IIA」の後継機としてJAXAと三菱重工業が開発した日本の新型ロケットです。試験機1号機による初飛行は2023年3月7日に実施されましたが、1段目の切り離し後に2段目の「LE-5B-3」エンジンに点火することができず打ち上げは失敗し、搭載されていた先進光学衛星「だいち3号(ALOS-3)」は失われました。原因を調査したJAXAは2段目エンジンの電気系統で発生した可能性がある短絡(ショート)や過電流を3パターンまで絞り込み、その全てに対策を行った上で試験機2号機による打ち上げ再開を目指しています。

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【▲ H3ロケット試験機2号機のフェアリングに格納されるロケット性能確認用ペイロード(VEP-4)と2機の小型副衛星(Credit: JAXA)】

なお、試験機2号機の形態は試験機1号機と同じ「H3-22S」です(※1段目にエンジンを2基搭載、固体燃料ロケットブースターを2基装着、ペイロードを保護するフェアリングはショート形態)。ペイロードとして「だいち3号」と同等の質量特性を持たせた「ロケット性能確認用ペイロード(VEP-4)」(質量約2.6トン、全長約3.9m)の他に、以下の小型副衛星が搭載されます。

・CE-SAT-IE:キヤノン電子、地表の静止画・8K動画撮影を実施。
・TIRSAT:一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構など、世界各地の工場稼働状況を把握するためのリモートセンシング技術実証。

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  • JAXA \- H3ロケット試験機2号機の打上げについて[再設定]

文/sorae編集部 速報班

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