岩手公園のカフェや売店整備、計画白紙に コロナ響き業者断念

 盛岡市内丸の岩手公園芝生広場にカフェ、売店などを整備する計画が白紙になった。市は民間ノウハウを生かした公募設置管理制度(パークPFI)によるにぎわい創出を目指したが、新型コロナウイルス禍に伴う状況変化もあり、基本協定を締結したアパレル製造・販売ミナ(東京)が計画断念を申し入れた。

 パークPFIは自治体が民間業者に公園施設を賃貸し、飲食店や売店の収益を施設の修繕や維持管理に充てる仕組み。市とミナは2019年に協定を結び、連携してカフェやギャラリー、トイレなどを整備する計画だった。

 ミナは市から最長20年借り受けて管理運営する予定だったが、市民や文化庁から史跡整備との整合性や景観面の影響を問題視する声が上がり、見直しの協議を進めていた。

 コロナ禍も定期的に協議を続けたものの、ミナ側が23年12月に計画の継続は難しいと市に申し入れた。

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