3年前、いじめ被害を訴えていた札幌の中学１年の女子生徒が自殺した問題について、市教育委員会はきょう調査報告書の黒塗り部分を修正した新たな報告書を公表しました。
去年12月に公表された報告書では、いじめに関する内容の大部分が黒塗りで、遺族側が具体的な内容の開示を求めていました。
きょう公表された報告書では「女子生徒が同級生に髪の毛を引っ張られた」「絵の具で服を汚された」などの内容が明らかになりました。また、小学6年生の時のいじめに関するアンケートで「どれい扱いされる」と訴えていたことや、女子生徒が残した遺書にいじめていた生徒の名前を上げた文章が記されていたことがわかりました。
報告書の公表を受け、遺族の弁護士が先ほどオンラインで会見を開きました。弁護士は「（遺族は）旧公表版と新公表版でなんでこんなに違うのか。自分たちの要望は最初から開示してほしいというものだったのに、どうして前の時は時間がかかり、逆に今回は非常に短い時間でできて、この差は一体何なのかと不信感しかないと話している」としました。
女子生徒の両親は「報告書はできるだけ開示し、再発防止に役立ててほしい」とした上で、「娘のＳＯＳのサインも学校に無視され続けた。このようなことは二度と起きてほしくない」とコメントを発表しています。市教委は「対応を怠った」などとして女子生徒が通っていた小学校の校長や担任などを減給や訓告の懲戒処分としました。
