オイシックス会長、福島原発「汚染水」ポストで炎上→「風評被害拡大の恐れ」で訂正

食品宅配大手で、東証プライム上場のオイシックス・ラ・大地の藤田和芳会長が2024年2月12日、Xで「東京電力は、福島原発の放射能汚染水を流し始めた」などと投稿し、「汚染水」の表現に批判が相次いだ。これを受けて藤田氏は翌13日、「風評被害を拡大する恐れ」があるとして、「汚染水」の表現を「処理水」に訂正した。

「今ある汚染水を海に流し終えるまで20年かかるという」

藤田氏は12日、Xで「東京電力は、福島原発の放射能汚染を海に流し始めた。今ある汚染水を海に流し終えるまで20年かかるという。その後、除去できないトリチウムを含む放射性物質を海に流し終えるまでは、さらに20年かかるという。こうしたことに誰がいったい責任を持てるというのか。原発は恐ろしい魔物である」と投稿した(現在は削除済み)。

投稿には批判のコメントが多く寄せられ、投稿に背景情報を追加する「コミュニティノート」もついた。

藤田氏は13日、「昨日、『東京電力は、福島原発の放射能汚染水を流し始めた』という投稿をしましたが、『汚染水』という表現は風評被害を拡大する恐れがありますので、『処理水』に訂正いたします」と投稿した。

高島社長、原発問題は「エモーショナルな議論が多く、オープンで冷静な議論が必要と痛感」

高島宏平社長も、「汚染水→処理水」の訂正の経緯について、Xで次のように説明した。高島氏は経済同友会の副代表幹事を務めている。

「原子力発電について、同友会の原子力タスクフォースに参加し、理解が深まったと同時に、本件はエモーショナルな議論が多く、オープンで冷静な議論が必要と痛感しました。そういった視点でも、また私たちが応援する東北の生産者の方の視点でも会長の藤田の言葉の選択は不適切であり修正しました」

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