まもなく高知龍馬マラソン 大会最高齢88歳のランナー・ランナーに元気を送る中学校の吹奏楽部【高知】

2月18日のスタートまであと4日となった高知龍馬マラソン。ランナーの意気込みや大会を支える人たちをシリーズでお伝えしていきます。今回は今大会最高齢のランナー、そして、沿道の応援に注目します。

高知県安芸郡北川村。山田英忠さん(88歳)、今大会の参加ランナーのなかで最高齢です。

ずらりと並んだ完走メダル。山田さんはマラソンを始めて、来年で30年になります。

山田英忠さん

「全国47都道府県全部行きましたのでね。1つの県1回じゃない。北海道も2回、岩手も2回、茨城フルばっかり3回とかね。ほぼ完走ですか?ほぼって、ま、言うたら全部ですよ」

本番まであと10日となったこの日、山田さんは、村内のトレーニングコースに向かいました。

山田さん

「これずーっと回ったら、だいたい3キロあります。結構、坂もありますしね。私の家の所は、ダンプがいっぱい走りますからね。ここへ来たら大丈夫」

高知龍馬マラソンは今回で7回目です。前回大会もエントリーしていましたが、直前に心臓の手術をすることになり、出場を辞退しました。去年10月に室戸市で行われた10キロで復活し、今回、2年ぶりの龍馬マラソンです。

山田さん

「主治医の先生に相談したら、リタイヤというものを怖がることはない。検査の結果はGOサインで、ただ無理して倒れるほどはいかんぞよという話で、許可が出たがです」

ランナーとして復活した山田さん。実は去年、もう1つの顔も復活することになりました。

それは、2016年にメジャーデビューも果たしたおじいちゃんばかりのアイドルグループ「爺-POP(じいぽっぷ)」。山田さんは、ここでも最年長メンバーです。コロナ禍で3年間休止していた爺-POP。去年3月のステージで活動を再開しました。

山田さん

「目標はいうて聞かれたので、紅白へ行きますいうて。私、年齢を上げるだけのもんですき」

爺-POPにフルマラソンと元気な山田さんですが、そうはいってももう88歳。5人の孫のおじいちゃんです。家族から心配の声は無いのでしょうか。

山田さん

「言わん言わん。女房が言いゆうだけでね。87が4人、88が1人、89が2人、これ全国の公認コースを走った人の数です。日本最高齢のランナーになったら、それで終わるつもりです」

88歳の大会最高齢ランナーは、日本最高齢のランナーを目指して早くも来年の龍馬マラソンに照準を合わせていました。今大会は病み上がりのためタイムにこだわるのは来年以降と考えていて、今回は無理をすることなく「完走」を目標にしています。

ランナーを後押しするのが沿道の応援。高知市の三里中学校です。

三里中学校はマラソンコースの近くにあることから、吹奏楽部が2014年から沿道で生演奏の応援を届けています。3年生は引退していて、部員は1年生10人、2年生2人の合わせて12人です。

この日は、大会も近づき練習に熱がこもっていました。沿道で演奏するのは生徒たちが選んだ3曲。今年は1年生が多いため音をそろえるのが大変だといいます。

演奏する曲「全力少年」のポイントの1つが、1年生が担当する出だしのフルートパートです。最初は苦労したそうですが、練習を重ねることで印象的な可愛いらしいメロディを奏でられるようになりました。

一方、トロンボーンは素早く前後にスライドさせる必要があり難しい楽器の1つです。練習は1月6日から週5日のペースで続けていて、日を重ねるごとに生徒たちは成長し続けています。

今年の生徒たちは、技術を成長させて少しでもクオリティの高い演奏を届けたいという想いが強いそうです。みんなで作り出す音色に、ランナーも間違えなくパワーをもらえそうです。

高知龍馬マラソンの号砲まであと4日。ランナーに元気を送るため、生徒たちも全力で走り抜けます。

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