『ブギウギ』スズ子と親友タイ子の再会に歓喜…演じる藤間爽子は名門芸能一家出身で「踊りがまた見たい!」の声

三代目藤間紫の継承式をおこなった藤間爽子(2021年)

2月14日、女優の趣里が演じるNHK連続テレビ小説『ブギウギ』の第94話が放送された。

趣里が演じるスズ子のモデルは、戦後の大スター・笠置シヅ子。現在、ドラマは第20週「ワテかて必死や」(第92話~96話)が放送中で、「東京ブギウギ」のワンマンショーが成功、曲もヒットして、スズ子に大きな注目が集まっている展開。

この日の放送では、幼なじみとの再開が描かれた。マネージャーとガード下を歩いていたスズ子が、ケガを負った少年を家に送り届けることに。少年と母親のやり取りを外から聞いていたスズ子が、ふと窓から部屋の中を覗くと、そこには仲よしだったタイ子が病に伏していた。

久しぶりの再会に興奮するスズ子だが、タイ子は「どなたさんでしょう」とつぶやき、帰るよう促す。それでも帰らないスズ子に、タイ子は鋭い目で睨みながら、「お願いやからほっといてください。スターさんには関係あらへん。施しを受ける義理はありません」と冷たいひと言――。

幼い頃のタイ子は「妾の子」と言われていじめられていたが、スズ子とは気が合い、なんでも相談する間柄だった。その後、スズ子は大阪の少女歌劇団に入団し、タイ子は芸者になった。

タイ子の変わりように、SNSでは

《タイ子ちゃ―――ん!いったい何が!?!?》

《キッと振り向いたタイ子ちゃんに深い絶望と怒りが見える。スズ子もためらってしまうほどに。あの穏やかだったタイ子ちゃんがこんな表情するなんて戦争はどれだけのものを奪っていったんだろう》

《スズ子に”義理と人情”を教えてくれたのはタイ子ちゃんではなかったか。であればこそ、タイ子ちゃんわかる。”義理と人情”が”施し”と紙一重であること。であればこそ、タイ子ちゃんはこばむ。誇り高い彼女であればなおさら。大好きやで、タイ子ちゃん》

などと、複雑な思いが寄せられた。一方で、

《タイ子ちゃんの踊りが、また見れますように》

との声も――。実は、タイ子は第5週で美しい踊りを見せていた。

「タイ子を演じるのは、藤間爽子(さわこ)さん。日本舞踊家と女優の二足のわらじで、舞台や映画、ドラマなどで活躍しています。

祖母は、昭和の芸能史に名を残した日本舞踊紫派藤間流を興した初代藤間紫さん。祖父は、藤間流宗家で人間国宝の二世藤間勘祖さん。父は元俳優の藤間文彦さん、母も同じく元俳優の島村佳江さんで、兄は元ジャニーズJrで日本舞踊家の藤間翔さんですから、まさに名門芸能一家といえるでしょう。

藤間さんは、2021年に三代目藤間紫を襲名。紫派藤間流の家元ですが、劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」に所属して、多くの舞台やドラマに出演しています。

朝ドラも今作が初めてではなく、『ひよっこ』(2017年)や『ちむどんどん』(2022年)に出ています」(芸能記者)

藤間は『ブギウギ』出演にあたり、

「オーディションを受けた時からビビッと根拠もない自信があり『必ずこの作品に携わりたい!』と願っていたので、出演が決まった時は本当に嬉しかったです。(中略)戦後を生き抜いてきた逞しい女性たちの姿を、力強く描いていきたいです。どうぞ楽しみにいてください」

と意気込みを語っている。

はたして、タイ子の美しい日本舞踊をドラマ内でもう一度見ることはできるのか。

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