三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅神樹。頭に長い角を持つ「神竜」が木を伝って這い下りてきている。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

 【新華社成都2月14日】中国の南西地域にある三星堆(さんせいたい)遺跡の出土品には、中華民族のシンボルであり、中華文化の象徴でもある竜が数多く見られる。三星堆からは文字がいまだ見つかっておらず多くの謎に包まれているが、独特の造形の「青銅立人像」や気高く神秘的な「黄金の仮面」、世界に唯一無二の「青銅神樹」、象牙、玉石器など貴重な出土品が私たちを古代の世界にいざなってくれる。

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅神樹上の「神竜」の足(中央)。頭に長い角を持つ「神竜」が木を伝って這い下りてきている。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

 四川省文物考古研究院の三星堆遺跡作業ステーションの許丹陽(きょ・たんよう)副ステーション長によると、三星堆からはこれまでに少なくとも30以上の竜が施された出土品が見つかっている。「主に青銅器と陶器に見られる。特に青銅器に多く、文様や装飾の一部になっているものや青銅器そのものが竜の形をしているものなど、さまざまなパターンがある」と話した。

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅竜柱形器。ヒツジの角とヤギのひげを持つ竜が、権杖の杖頭に据えられている。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

 最も目を引くのは高さ3.96メートルの「1号青銅神樹」。頭に角を生やし、首をもたげた「神竜」が幹伝いにくねりながら絡まっている。竜の姿は優美でしなやかながら、言いようのない奇怪な印象も与える。許氏は、神樹には当時、天と地をつなぐ祭祀(さいし)的な役割があったほか、神樹の竜は人と神をつなぐ使者の象徴であり、天から舞い降りて神の言葉を告げたとの見方を示した。

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅格子状器。四隅に竜頭が突き出している。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

 中国では甲辰(きのえたつ)、辰年の春節(旧正月)を迎え、三星堆の竜が大きな注目を集めている。許氏によると、竜は三星堆の出土品の中でも特に目を引く文化的象徴で、中華文明の「多元一体」を示す重要な証拠でもある。「今後も綿密な調査を続けるとともに、人工知能(AI)による復元など最新技術も活用し、中華民族の竜文化の魅力をより目に見える形で伝えていきたい」と話している。(記者/童芳、楊華、薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 7日、三星堆遺跡の青銅神壇。4匹の竜を配している。いずれも前足で牛の頭を踏み、胴体は銅柱に取り付けられている。(成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 7日、三星堆遺跡の青銅神壇。4匹の竜を配している。いずれも前足で牛の頭を踏み、胴体は銅柱に取り付けられている。(成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅竜頭。2021年に三星堆遺跡3号祭祀(さいし)坑から出土した。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 三星堆遺跡の虎頭竜身青銅像(3D復元)。虎に似た頭部に長い角が生えている。虎の頭と竜の胴体が合体した形は非常に珍しい。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 竜の形をかたどった青銅器。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅猪鼻竜形器。前部は竜頭で、中空長方形の鼻に突き出した両目、前方に反り曲がった尖った耳、円筒形の胴を持つ。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅竜柱形器。ヒツジの角とヤギのひげを持つ竜が、権杖の杖頭に据えられている。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅竜形器。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅爬竜器蓋。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 7日、竜鳳文様の陶盤(陶製の盆)。円弧状の蓋上部の中央に鳳凰が彫られ、その周りを尾を巻いた長い竜が取り囲んでいる。竜と鳳凰が共に踊る姿には、豊かな暮らしを追い求めた古蜀の人たちの願いが込められている。(成都=新華社記者/薛晨)

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 青銅鳥足神像が手にする青銅竜頭杖形器。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 三星堆遺跡の青銅大立人。衣服に竜を中心とする文様や装飾が施され、当時の人たちの絹織物の製造技術や審美眼の高さがうかがえる。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅猪鼻竜形器。前部は竜頭で、中空長方形の鼻に突き出した両目、前方に反り曲がった尖った耳、円筒形の胴を持つ。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 7日、竜鳳文様の陶盤(陶製の盆)。円弧状の蓋上部の中央に鳳凰が彫られ、その周りを尾を巻いた長い竜が取り囲んでいる。竜と鳳凰が共に踊る姿には、豊かな暮らしを追い求めた古蜀の人たちの願いが込められている。(成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅格子状器。四隅に竜頭が突き出している。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅鳥足神像が手にする青銅竜頭杖形器。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅頂璋竜頭。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 青銅竜形器。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 三星堆遺跡の虎頭竜身青銅像(3D復元)。虎に似た頭部に長い角が生えている。虎の頭と竜の胴体が合体した形は非常に珍しい。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

三星堆遺跡の竜 神秘に包まれた中華文化の象徴

 三星堆遺跡の青銅大立人の文様図。衣服には竜を中心とする緻密な文様や装飾が施され、当時の人たちの絹織物の製造技術や審美眼の高さがうかがえる。(1月26日撮影、成都=新華社記者/薛晨)

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