IWGP女子王者・岩谷麻優、挑戦者・白川未奈が舌戦「たまには弱音吐いていいじゃん!」スターダム後楽園

スターダムの後楽園大会が14日に行われ、IWGP女子王座前哨戦は挑戦者の白川未奈が王者の岩谷麻優から21分38秒、フィギュア・フォー・ドライバーMINAからの片エビ固めで3カウントを奪い、新日本2・23札幌大会で行わる選手権へ弾みをつけた。

白川がワールド王者・舞華と新たに立ち上げたユニットE neXus V(イーネクサスヴィー)と、岩谷率いるSTARSの5対5のイリミネーションマッチ。3人(月山和香、ジーナ、HANAKO)が退場して舞華と残った白川が、4人(羽南、飯田沙耶、葉月、弓月)が倒れ孤立した岩谷を、最後は旋回式変形ドライバーで仕留めた。

白川はリング上で「ゾクゾクしてきたよ。スターダムの歴史は岩谷麻優の歴史かもしれないが、ひっくり返して新しいスターダムを引っ張るのは白川未奈だ。23日はギブアップ、3カウントでも、最後に立っているのはこの私」と、ダメージが残る王者を見下ろした。

岩谷は「白川未奈、きょうは完敗だよ。波に乗っている。新しいユニットをつくって、このベルトを巻いて、もっと波に乗りたい気持ちは伝わってきた。でもIWGPの壁はまだまだ高いよ。そんな小さい波じゃIWGP、岩谷麻優の壁は乗り越えられないよ。岩谷麻優の壁、そして覚悟を味わわせてやる!」と応戦した。

白川は「壁をぶち壊してやるよ。ファンに弱音を吐くチャンピオンに団体は任せられない」とダメ出し。岩谷は2・4大阪大会でロッシー小川氏が団体エグゼクティブプロデューサーから契約解除された件にちなみ、X(旧ツイッター)上で苦しい心境を吐露(現在は削除)し、心配を集めた経緯があった。岩谷は「誰だってメンタル病む時あるんですよ。アイコン岩谷麻優だって、たまには弱音吐いていいじゃん!」と絶叫し、拍手を浴びた後「ご心配おかけしてすいませんでした」と神妙に頭を下げた。白川は「私はどんなときも明るく貪欲に進むよ。23日は政権交代だよ。私はIWGPチャンピオンになる。舞華とベルト並べてE neXus Vを世界にアピールしていきます!お楽しみに」と締めくくった。見応えのあるマイクの応酬に、客席から大きな拍手が起こった。

バックステージで白川は「私がスターダムに来て、岩谷麻優が試合のことで怒った唯一のレスラーらしいんだよね。スターダムに来た時はいろいろ言われて、反省したよ。だから今がある。それから4年弱、スターダムは混沌としているけれど、私はファンに心配をかけるのは嫌。ファンに弱音を吐くチャンピオンには団体を任せられない。私は岩谷麻優を倒して、E neXus V、そして素晴らしいスターダムを世界にアピールしたい」と改めて戴冠を誓った。

岩谷は「きょうは3カウントを取られてしまった。STARSの仲間がいるのに最後に負けてシンプルに悔しい。ダメージもあるけれど、IWGPチャンピオンとして、女子プロレスのアイコンとしてこのベルトをもっと輝かせてみせます」と4度目の防衛を誓っていた。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

© 株式会社神戸新聞社