インド加盟交渉開始で合意 IEA、新興国と連携強化

 【パリ共同】国際エネルギー機関(IEA)は14日までパリで開いた閣僚理事会で、インドとの加盟交渉を正式に開始することで合意した。IEAは経済成長に伴いエネルギー需要の拡大が見込まれる新興国との連携強化を図っており、本部のあるパリ以外で初の拠点をシンガポールに設置することも決めた。インドとは、石油の安定供給や気候変動対策などで協力を進める狙いだ。

 インドは米国、中国に次ぐ世界第3位の石油消費国。IEAによると、2030年までの世界需要の伸びのうち、3分の1以上をインドが占める見通しという。加盟すれば国際的な地位向上につながる。IEAにとっては、石油消費国連合の拡大でエネルギー危機への対応が強化できる。

 合意を受け、インドのモディ首相は声明を発表し「インドがより大きな役割を果たすことはIEAの利益になると確信している」と表明した。

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